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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):JAL、日産自、ユアテック、富士フイルム

■中京銀行 <8530>  253円  +6 円 (+2.4%)  本日終値
 27日、中京銀 <8530> が16年3月期の連結経常利益を従来予想の44億円→60億円に36.4%上方修正。従来予想していた22.8%減益予想から一転して5.2%増益見通しとなったことが買い材料。有価証券利息配当金の増加に加え、与信関連費用が想定を下回ることが利益を押し上げる。

■東洋建設 <1890>  548円  +12 円 (+2.2%)  本日終値
 東洋建設<1890>が反発。東海東京調査センターが27日付で同社のレーティングを「アウトパフォーム」でフォロー、目標株価を825円に設定しており、これが株価の刺激材料となったかたちだ。国内外で海上土木工事が好調に推移しており、市場では業績上振れ余地が意識されているが、同調査センターでは16年3月期営業利益を会社側計画の61億を大幅に上回る91億円と予想、17年3月期も102億円と2ケタ増益を予想している。「受注環境は良好。国内の海上土木工事は、東日本大震災以降に顕在化した石炭灰の海面処分需要、2020年東京オリンピックに向けた水上設備・インフラの整備等、大型案件も多く見込まれている。また、海外でもケニアのモンバサ港の第2期工事等、大型案件の受注が見込まれている。この他、国内の陸上土木や建築事業においても需要拡大局面にあるとみられる」と指摘している。

■日本航空 <9201>  4,545円  +85 円 (+1.9%)  本日終値
 JAL<9201>、ANAホールディングス<9202>ともに反発。ここ原油市況の下げ基調が強まっており、北米指標であるWTI原油先物は27日に78セント安の1バレル=43ドル20セントと終値ベースでは8月27日以来の2カ月ぶり低水準となっている。原油安は中国の景気減速が背景に潜んでおり世界株市場にとってもリスクオフを暗示するが、空運業界においては原燃料コストの低下に伴う利益採算の改善につながり、物色人気を引き寄せる有力な手掛かり材料となっている。

■日産自動車 <7201>  1,262.5円  +19.5 円 (+1.6%)  本日終値
 日産自動車<7201>が反発。TIWでは、最近の販売動向から中国販売への過度の懸念が後退したと指摘。16年3月期第2四半期営業利益は前年同期比33%増の1850億円と予想し、上期は大幅営業増益で着地、通期では会社計画以上の増益を想定。指標面が依然割安と評価して、レーティング「2+」を継続している。

■ユアテック <1934>  1,148円  +15 円 (+1.3%)  本日終値
 27日、ユアテック <1934> が16年3月期の連結経常利益を従来予想の90億円→130億円に44.4%上方修正。従来の27.0%減益予想から一転して5.5%増益見通しとなったことが買い材料。配電線などの電力関連工事や再生可能エネルギー関連工事を中心に受注が伸び、売上が計画を上回ることが利益を押し上げる。前日終値ベースの予想PERが15.8倍→11.3倍に急低下し、割安感が強まったことも買いに拍車を掛けた。

■サトーホールディングス <6287>  2,596円  +31 円 (+1.2%)  本日終値
 サトーホールディングス<6287>が4連騰。デジタル印刷技術をもつ英データレースの株式を30%取得したことが報じられており、レーザー照射で発色する高画質な印刷用顔料をアジア・オセアニア地域で独占販売する方針で、業容急拡大に対する思惑が株高を後押ししている。会社側では同案件について数日内にリリースを出す予定としており、市場の期待が高まっているようだ。

■富士フイルム <4901>  4,772円  +53 円 (+1.1%)  本日終値
 富士フイルムホールディングス<4901>が反発。きょう引け後に15年4~9月期決算の発表を控えるが、好決算を先取りする買いが入っているもよう。インスタントカメラ・チェキでは利益率の高いフィルムセットが収益に貢献、医療機器なども好調に売り上げを伸ばしており、市場関係者の間では16年3月期通期営業利益1900億円(前期比10.2%増)予想は上方修正される可能性が指摘されている。

■積水ハウス <1928>  1,969円  +20 円 (+1.0%)  本日終値
 積水ハウス<1928>が反発。クレディ・スイス証券では、懸念材料の中国事業では株式市場関係者が懸念するほど足もとで業況が悪いわけではないと指摘。「中国の住宅市場は現状では回復過程にある」と位置づけ、16年第3四半期決算以降に、中国事業がポジティブサプライズとなる可能性が出てきたと解説。株価は来期の利益成長を織り込むと予想して、レーティング「アウトパフォーム」、目標株価2600円を継続している。

■大成建設 <1801>  790円  +6 円 (+0.8%)  本日終値
  大成建設<1801>、清水建設<1803>、鹿島<1812>、西松建設<1820>など大手ゼネコンが総じて買い優勢の展開。大型工事受注を確保する一方、完工利益率の改善が続いており、一部増額期待が浮上、好調な業績見通しを改めて買う動きが強まっている。震災復興需要に加えて、首都圏で相次ぐ都市再開発や東京五輪関連の特需、さらにリニア中央新幹線工事など中期的にもビッグプロジェクトが好収益環境を後押しする。また、TPP合意に伴い政府は日本の強みとするインフラ輸出で活路を開く構えにあり、マレーシア、ベトナム、ブルネイのWTOの協定を締結していない3カ国などで市場開放が進み、東南アジア地域でのトップセールスに勢いがつくとの思惑も新たな買い材料として加わっている。

■三井不動産 <8801>  3,325円  +19 円 (+0.6%)  本日終値
 国内大手証券の住宅・不動産セクターのアジア投資家訪問では、横浜で発生したマンションの基礎杭不具合問題や、8月中下旬以降の株安、それに伴う景気やマンションの契約スピード減速を考えると、仮に大手不動産会社が業績計画を上方修正する場合、その時期は第3四半期決算時に持ち越されるとの考えが主流を占めたと指摘。住宅関連会社は、15年10月からの需要回復に一巡感が出て、年末まで弱い受注が続くようだと、17年3月期の業績は消費増税前の駆け込み需要で好決算が期待できても、16年3月期業績は計画を下回って着地してしまうリスクも指摘されていたと報告。同証券では、住宅販売よりもオフィス賃貸の方が業績の先行きの不透明感が少ないと見て、三井不動産<8801>や住友不動産<8830>、東京建物<8804>などを推奨。住宅関連では、多角化効果で業績が好調、底堅さがでてきている大和ハウス工業<1925>や積水ハウス<1928>を推奨。「両社とも人気が高かった」と解説している。

●ストップ高銘柄
 白青舎 <9736>  415円  +80 円 (+23.9%) ストップ高   本日終値
 アクセルマーク <3624>  2,106円  +400 円 (+23.5%) ストップ高   本日終値
 ブランジスタ <6176>  675円  +100 円 (+17.4%) ストップ高   本日終値
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 地盤HD <6072>  551円  -100 円 (-15.4%) ストップ安   本日終値
 第一中央汽船 <9132>  1円  0 円 (0.0%) ストップ安   本日終値
 以上、2銘柄

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