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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):富士通、原油ブル、ナカニシ、中電工

■富士通 <6702>  602.1円  +13.9 円 (+2.4%)  本日終値
  富士通<6702>が4日続伸。株価は一時、前週末に比べ27.2円(4.6%)高の615.4円まで買われている。ゴールドマン・サックス証券は28日、同社株のレーティングを「中立」から「買い(コンビクション・リスト)」に引き上げた。目標株価は760円に設定している。15年度期初計画がコンセンサスを大幅に下回ったことや東芝の不適切会計を契機に総合電機を回避する動きが強まり、前期決算を発表した4月末以降、株価は大幅に調整しているが、「株価調整は行き過ぎた」と判断している。特に、9月下旬から10月中旬に開催予定の経営説明会がひとつの契機になるとみており、ビジネス構造転換のための費用が見えることで、16年度以降の業績に対するイメージがより具体的になる、と予想。「今後、平準化した収益水準がみえると、株価はその収益水準をポジティブに織り込める」とみている。

■NEXT 原油ブル <2038>  2,920円  +59 円 (+2.1%)  本日終値
 NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブルETN<2038>がカイ気配スタートで一時3000円台を回復した。ここ原油市況の戻り勢いを増すなか、原油価格に連動するETNで、指数の前日比変動率の2倍の値動きを示すことが特徴の同銘柄の上昇が加速している。前週末には500円高とストップ高に買われたが、同社が連動するドバイ原油価格は前週末28日に、1バレル=47ドル40セントと4ドル10セントの急騰をみせており、これが買い人気に直結した。

■ナカニシ <7716>  4,770円  +80 円 (+1.7%)  本日終値
 ナカニシ<7716>が反発。高いところでは、前日比90円高の4780円まで上昇する場面が見られた。国内有力証券では、「主力製品の歯科用ハンドピースが高機能化、高耐久性に対する評価からグローバルシェアの順調な拡大が予想される」と指摘。「インプラント機器や予防歯科関連製品の拡充、伊社買収でオートクレーブ(滅菌装置)を製品ラインに入れることで潜在的な成長余地が拡大しつつある」と評価して、通期営業利益予想を90億円から91億円に引き上げ。市場では、このリポートに加え、全面安の中、同社株のディフェンシブ性も買い材料視されたと見られているようだ。

■中電工 <1941>  2,408円  +19 円 (+0.8%)  本日終値
 28日、中電工 <1941> が発行済み株式数(自社株を除く)の1.19%にあたる70万株(金額で16億7230万円)を上限に、31日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買い(買い付け価格は28日終値の2389円)を実施すると発表したことが買い手掛かり。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。

■セコム <9735>  7,763円  +51 円 (+0.7%)  本日終値
 セコム<9735>に関しては、SMBC日興証券が目標株価を引き上げたことが観測されている。同証券はセコムの業績予想を増額修正し、目標株価を8500円から8900円へ引き上げている。ただ、投資評価は「2」(中立)を継続している。リポートでは、増額修正の主な理由として、2016年3月期第1四半期決算の防災事業と保険事業が同証券想定以上であったこと、2015年8月株式取得予定のクマリフト子会社化を業績予想に織り込んだため、としている。同証券ではまた、セコムの第1四半期決算が同証券想定以上の水準だったことから、減益計画の上期会社計画(580億円、2%減)も増益は可能とみているほか、2017年3月期以降は概ね3%程度の営業利益成長が続くとの見解を示している。

■ヤマダ電機 <9831>  467円  +3 円 (+0.7%)  本日終値
 ヤマダ電機<9831>が4日続伸。28日に提出された大量保有報告書で旧村上ファンド出身者が設立した投資ファンド、エフィッシモ キャピタル マネージメントがヤマダ電の株式を買い増したことが判明した。これまで保有株比率は約14.4%だったが、15.5%に上昇した。先月下旬から今月にかけ市場内で株式取得している。

■エイチ・アイ・エス <9603>  4,155円  +20 円 (+0.5%)  本日終値
 28日、HIS <9603> が決算を発表。15年10月期第3四半期累計(14年11月-15年7月)の連結経常利益が前年同期比32.7%増の149億円に拡大して着地したことが買い材料。訪日外国人客の増加や高単価の国内旅行が販売好調で、旅行事業の採算が改善したことが寄与。テーマパーク事業の収益拡大に加え、円安による為替差益の増加も大幅増益に貢献した。

■パナソニック <6752>  1,337.5円  +4.5 円 (+0.3%)  本日終値
 パナソニック<6752>は前週末28日の取引終了後、従来未定としていた中間配当を10円(前年同期8円)に増配すると発表したが、全般安もあってこれを評価する動きは限定的となっている。連結業績に応じた利益配分を基本とする配当方針や財務体質などを総合的に勘案したという。なお、期末配当については、引き続き未定(前年同期10円)としている。

■ANAホールディングス <9202>  355.9円  +1 円 (+0.3%)  本日終値
 ANAホールディングス<9202>が小動き。前日比3.1円高の358円でスタート。全面安の中でも比較的堅調に推移しており、前場はプラス引けとなる355円で取引を終了している。欧州系大手証券では、評価ポイントととして、第一に、「国内、国際市場の良好な需給見通し」、第二に、「追い風を高成長に結び付けるハード、ソフト面の能力」、第三に、「原油安による業績のアップサイド」と指摘。「株価下落で魅力が増す」と見る中、「中国リスクはさほどでもない」との見解で、「日本の航空市場が世界でまれな競争限定的な市場であり、なかでも同社の成長余地が相対的に高い点を考慮に入れる必要がある」と解説。レーティングを「ニュートラル」から「バイ」に、目標株価を400円から420円に引き上げている。

■光通信 <9435>  8,080円  +20 円 (+0.3%)  本日終値
 光通信<9435>が伸び悩みながらも小幅続伸の展開。SMBC日興証券が光通信の目標株価を9300円から10000円に引き上げたことが好感されているようだ。同証券の投資評価は「1」を継続とし ており、WiFiルーター、自社インターネット雪像サービスなどで収益が高まってきている点を評価している。業界では光通信の営業力が強いことが 昔から言われており、成長性の期待が高まる格好に。

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