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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ダイフク、昭和シェル、新日鉄住金、トヨタ

■ダイフク <6383>  1,644円  -131 円 (-7.4%)  本日終値
 ダイフク<6383>が大幅続落。岩井コスモ証券では、「アジア圏等の国々では経済発展とともに、国民の生活水準向上によって、モノの流れの一段の活発化が予想される」と指摘。人件費高騰などの理由から「物流体制の効率化も課題となっている」とみて、「様々な分野で物流システム機器の導入による機械化、自動化も期待される」と解説。「今後、TPP締結により特にアジア地域での物流拡大も見込まれ、同社はその恩恵を享受しそう」とみて、レーティング「A」と目標株価2300円を継続しているものの、全面安に抗しきれず、売りに押されている。

■昭和シェル石油 <5002>  1,010円  -80 円 (-7.3%)  本日終値
 昭和シェル石油<5002>、出光興産<5019>など石油元売り大手が軒並み安に売られているほか、国際石油開発帝石<1605>、石油資源開発<1662>など資源開発関連株の下げも目立つ。北米指標であるWTI原油先物価格は21日に一時1バレル=40ドル台を割り込むなど下落に拍車がかかっており、約6年5カ月ぶりの安値に沈んだ。終値は40ドル45セントと下げ渋ったものの、一段の軟化傾向にある原油市況を嫌気する売りが集まっている。

■新日鐵住金 <5401>  245円  -18.7 円 (-7.1%)  本日終値
 新日鉄住金<5401>が後場下げ幅を拡大。後場に入り日経平均株価が一段安となっていることに加えて、この日午前、グループ会社の日鉄住金鋼管川崎製造所の解体作業中の倉庫で火災が発生したことが嫌気されている。NHKなどの報道によると、「隣接する花王の川崎工場の一部にも延焼している」とされており、花王<4452>も後場一段安。

■トヨタ自動車 <7203>  6,994円  -506 円 (-6.8%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が大幅安、株価は1月7日の安値7255円を下回り、7カ月半ぶりに年初来安値を更新した。中国経済の減速懸念を背景に世界的な株安の連鎖が起こっており、前週末の米国株市場ではNYダウが530ドル安と4年ぶりの暴落となるなど、国内外機関投資家のリスク許容度の低下が同社株の見切り売りを誘っている。また、外国為替市場では1ドル=121円台前半の推移と円高が進行しており、輸出採算改善期待の後退もマイナスに働いている。目先は中国・天津市で起きた爆発事故を受け、22日、同市内の2工場の操業停止を再延長し、24~26日の3日間も停止することを発表しており、これも株価の下げを助長している。

■イビデン <4062>  1,675円  -121 円 (-6.7%)  本日終値
 イビデン<4062>が5日続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、「電子部品セクター内における同社の今後の株価パフォーマンスの相対評価が低下した」として、レーティングを「ニュートラル」から「アンダーウエイト」に引き下げ。同証券では、「今回の変更はセクター内での相対評価の変動によるもので、ファンダメンタルズの見方や予想に変更はない」として、目標株価の1850円は継続している。

■野村ホールディングス <8604>  742.5円  -52.6 円 (-6.6%)  本日終値
 証券株が全面安、東証1部市場の業種別株価指数で、証券、商品先物取引業で値上がりしている銘柄がゼロ、全銘柄が値下がりするという稀にみる光景となっている。業界大手の野村ホールディングス<8604>は一時8%超下落、大和証券グループ本社<8601>も一時5%超の下落となっている。また業界中堅のいちよし証券<8624>は10%超の下落、水戸証券<8622>も一時10%超の下落となっている。市場では中国景気悪化を嫌気した世界同時株安で、証券会社の収益に不透明感が増すとの思惑から売りが出ているという。

■しまむら <8227>  11,170円  -770 円 (-6.5%)  本日終値
 しまむら<8227>が5日続落。23日に発表した8月の月次売上速報で、既存店売上高は前年同月比6.3%増となり、4カ月連続で前年実績を上回ったが、地合い悪の中これを評価する動きは限定的となっている。気温が高い日が続いたことで、夏物セール品の販売が好調だったほか、ワイドパンツやニットベストなどの秋のトレンドアイテムも滑り出し順調となった。なお、全店売上高は同7.7%増だった。

■小田急電鉄 <9007>  1,090円  -71 円 (-6.1%)  本日終値
 インバウンド関連の一角として買われてきた銘柄が全般的に相場が崩れてきた。小田急電鉄<9007>は5日連続安、特に週末金曜日と月曜日の下落幅が大きくなり下げが加速している。箱根エリアの噴火警戒により交通施設やホテル利用者数の減少という影響が表れているという思惑が株価下落の要因になっているようだ。直近ではSMBC日興証券が小田急電鉄の投資評価「3」を継続、目標株価を890円から1020円に引き上げたアナリストレポートをリリースしたことが確認されている。同証券のアナリストも箱根山の噴火警戒による事業エリアの客数減少を指摘、夏場の観光ピークシーズン以降の影響度などが不透明と予想しているようだ。株価は7月、5月の安値を割り込み下値サポートラインを割り込んだことでチャート形状が悪化している。信用売り残147万株超に対して買い残が22万株超と、売り需要が多くなっている。

■安藤・間 <1719>  707円  -45 円 (-6.0%)  本日終値
 証券ジャパンでは、「今週の東京市場はリスクオフの流れが続き、不安定な展開」を想定。「内外経済指標や中国など海外市場の動向を睨みつつ、下値を探る動きになる」との見方で、「朝鮮半島情勢など地政学的リスクも意識されるなど外部環境改善には時間を要する」ことから、戻りは限定的と解説。「業績上振れ期待のある銘柄のほか、外部環境に左右されにくいディフェンシブセクターや政策期待銘柄が注目される」として、今週の参考銘柄では、安藤ハザマ<1719>、アシックス<7936>、ソフトバンクグループ<9984>を紹介している。

■カルビー <2229>  4,405円  -275 円 (-5.9%)  本日終値
 カルビー<2229>が4日続落。今月19日、農林水産省が北海道網走市で、ジャガイモ生産に被害をもたらすジャガイモシロシストセンチュウを国内で初めて確認したと発表したことを受け、米系大手証券ではヒアリングの結果として、「網走市には同社の契約農家がないこと(貯蔵庫のみ保有)、今回確認されたジャガイモシロシストセンチュウと類似するジャガイモシストセンチュウの対処法が確立されているため、発生範囲が大きく拡大していく可能性は低い」と指摘。調達への影響は現時点ではないとみて、レーティング「中立」を継続している。

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