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【市況】ユーロ週間見通し:もみあいか、ユーロ圏経済指標を見極める展開


■下げ渋る、リスク回避のユーロ売り一服

先週のユーロ・ドルは下げ渋った。5日発表の6月ユーロ圏小売売上高は予想以上に減少し、ユーロ売りが広がった。米9月利上げ期待が高まったこともユーロ売りを促す要因となった。しかしながら、原油安の継続や米長期金利が弱含みとなったことでリスク回避のユーロ売りは一服し、ユーロは1.09ドル台後半まで戻した。取引レンジは1.0848ドル-1.0996ドル。

■弱含みか、米9月利上げ期待残り、売り継続も

今週のユーロ・ドルは弱含みか。米利上げの9月実施に期待感が強まっており、金利要因でドル買い・ユーロ売りは継続する可能性がある。4-6月期域内総生産(GDP)の伸びが予想を上回った場合、ユーロは下げ渋る可能性があるが、新たなドル買い材料が提供された場合、ユーロは1.08ドル近辺まで下落する可能性がある。

予想レンジ:1.0800ドル-1.1000ドル

■やや底堅い動き、原油安などがユーロ相場を下支え

先週のユーロ・円はやや底堅い動きを続けた。ユーロ圏の経済指標はまちまちの内容となったが、原油安が続いていることやユーロ圏諸国の債務問題に対する市場の関心は低下しており、リスク回避的なユーロ売りは抑制された。米ドル・円相場がやや円安方向に振れたことも影響したようだ。取引レンジは135円00銭-136円73銭

■もみあいか、ユーロ圏経済指標を見極める展開

今週のユーロ・円は、もみあいか。6月のユーロ圏鉱工業生産、4-6月期域内総生産などの経済指標が材料視されそうだ。ユーロ圏経済の弱さが依然として意識されており、これらの経済指標が予想を下回った場合はユーロ売りが強まる見通し。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・12日:6月鉱工業生産(前月比予想:+0.2%、5月:-0.4%)
・14日:4-6月期域内総生産(GDP)速報値(前年比予想+1.3%、1-3月期:+1.0%)

予想レンジ:134円00銭-138円00銭

《FA》

 提供:フィスコ

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