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【材料】注目銘柄ダイジェスト(前場):キヤノン、日東電工、さくらなど


キヤノン<7751> 3915.5円(前日比+6円)
買い先行。前日に上半期の決算を発表している。営業利益は1709億円で前年同期比11.5%減益、市場予想は50億円強上回る着地になっている。市場の期待値上振れによって通期計画の達成確度などは高まったといった安心感も先行へ。一方、通期営業利益は3800億円を据え置き、為替レートはドル、ユーロともに円安方向に修正しているため、実質的には下方修正といった指摘もあるようだ。

日東電工<6988> 9233円(前日比-490円)
大幅安。4-6月期の業績観測報道が伝わっている。営業利益は前年同期比19%増の230億円前後になったもようとされている。主力事業であるスマホ向けフィルムの販売好調が背景のようだ。ただ、市場コンセンサスは240-250億円レベルであり、下振れる格好となっている。スマホ向け電子部品への先行き鈍化懸念が払拭し切れないなか、ポジティブサプライズの乏しい決算は換金売りのきっかけと捉えられやすくなっている。

ANAHD<9202> 374.5円(前日比+1.5円)
堅調。第1四半期営業利益は130億円強になったもようとの観測報道が伝わっている。前年同期の約3億円から大きく改善、4-6月期としては7年ぶりの水準になるようだ。訪日客の増加が収益拡大をけん引、円安効果も寄与したもよう。市場コンセンサスは70億円強のレベルであり、大幅な上振れがポジティブなインパクトにも。

日野自動車<7205> 1470円(前日比+38円)
大幅続伸。第1四半期営業利益は前年同期比8%増の250億円前後になったもようとの観測報道が伝わっている。国内トラック販売が好調、訪日観光客の増加を受けて観光バスの受注も増加したもよう。市場予想は260億円レベルでやや下回る格好になっているが、インドネシアでの販売動向に対する懸念から、足元の株価は低調推移となっていたため、市場想定比下振れ決算もアク抜け材料となっているもよう。

SoseiG<4565>:6420円(前日比+140円)
急反発。子会社のHeptares社がRegeneron Pharmaceuticals Inc.(リジェネロン社)と提携することを発表している。Heptares社はリジェネロン社とともに選択した複数のGタンパク質共役受容体(GPCR)に対してStaRタンパク質(安定化された受容体)の作製を目指す。リジェネロン社はStaRタンパク質を用いて作製した抗体を、研究、開発、製造、販売できるオプションを持つ契約で、Heptares社はその対価を受け取る。

プロルート<8256>:310円(前日比+80円)
ストップ高。中国の済南総合保税区発展中心及び道紀忠華シンクタンクと業務提携することを発表している。中国市場で高まる日本製商品へのニーズを背景に、軽減税率の適用や物流コストの圧縮により、中国国内へ少しでも安く短期間に配送できる貿易モデルを確立し、各当事者の事業成長と日中貿易の発展を図るとしている。同社は済南総合保税区における日本の窓口として日本製商品の販売提供を始める予定。

エンJPN<4849>:2824円(前日比+116円)
急反発。16年3月期の上期(4-9月)業績予想を上方修正している。営業利益見通しは従来の15.37億円から21.23億円へと引き上げた。第1四半期は、主力の求人サイト「エン転職」において応募効果が引き続き好調であったことに加え、6月から実施したテレビCM等の積極的なプロモーションにより、ユーザー及び顧客企業の認知度が高まったこと等から好調に推移しているという。費用の効率的な使用が進んでいることも利益増に寄与した。

さくら<3778>:1330円(買い気配)
ストップ高買い気配。15年4-6月期(第1四半期)決算と同時に、株式分割実施と株主優待制度の新設を発表している。第1四半期の営業利益は2.91億円(今期より連結決算を開始)で、上期計画4.80億円に対する進捗率は約61%となった。また、8月31日を基準日として、1株につき4株の割合で株式分割を実施する。新設する株主優待では、9月末と3月末の株主(100株以上保有)を対象にクオカード500円分を贈呈する。

《KS》

 提供:フィスコ

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