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【特集】<話題の焦点>=REITの調整いつまで? 公募増資増加など懸念

 REIT(不動産上場投信)市場が、調整局面を迎えている。

 東証REIT指数は、年初の1月に1990・45まで上昇した。ただ、その後は軟調に推移し今月10日には1645・28まで下落。半年間で約17%下落した。

 一方、TOPIXは年初の1400前後が足もとで1670前後と20%近い上昇を記録しており、明暗が分かれた格好だ。

 この要因には、ひとつには米国の年内利上げ観測が膨らみ、米国やドイツなどの長期金利が上昇したことがある。高利回り商品である、REITにとり金利の上昇は、相対的な魅力の低下要因となる。

 また、不動産価格の上昇により、REITが新規物件を取得してもかつてほどの分配金の引き上げが期待しづらくなったことも逆風の要因だ。一方で増資は増加しており、需給関係が悪化するとの懸念が膨らんだ。

 こうしたなか、足もとでREITへの外国人投資家の売りが続いている。

 ただ一方で、東証に上場するREITの平均利回りは3.4%前後と依然、高水準。利回りが4~5%台の銘柄もあり、中長期的な拾い場とも言えそうだ。

 特に、インバウンド(訪日外国人)需要が見込めるホテル主体のジャパン・ホテル・リート投資法人(JHR、8985)や星野リゾート・リート投資法人<3287>などの人気が高いほか、ヘルスケア施設主体の日本ヘルスケア投資法人<3308>など注目されそうだ。

◆主なREIT銘柄の価格と利回り

 投資法人名<コード>   投資口価格   分配金利回り

産業ファ<3249>     536000   3.21
星野<3287>      1297000   2.79
日本ヘルスケア<3308>  230800   3.42
ビルF<8951>      542000   2.84
ジャパン<8952>     559000   2.80
JHR<8985>      771000   3.11

※投資口価格は21日終値(単位:円、%)


出所:株経通信(株式会社みんかぶ)

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