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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~個人の商いは引続き活発、引け後に月次発表のFリテに注目


2日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・個人の商いは引続き活発、引け後に月次発表のFリテに注目
・ドル・円は123円31銭付近、米雇用統計への期待もあり下げ渋る展開
・為替の円安で自動車株への見直し

■個人の商いは引続き活発、引け後に月次発表のFリテに注目

日経平均は3日続伸。235.27円高の20564.59円(出来高概算11億1000万株)で前場の取引を終えている。ギリシャ情勢への楽観論が広がったことに伴う外部環境の落ち着きを背景に、東京市場は買い優勢の展開で取引を開始した。寄り前の外資系証券の売買フローが1000万株超の買い越しだったことも材料視されて大型株が想定的に強含む格好に。一方、先物市場では225先物、TOPIX先物ともに強いものの商いはさほど膨らんでいないことから、買い一巡後は様子見ムードが広がっているようだ。積極的に売買を手掛ける投資家は不在のため、日経平均は20500円台半ばでのこう着となっている。

こう着の要因は5日に開催されるギリシャの国民投票が挙げられる。日足チャートでは十字線が示現。この形状は「気迷い」を意味しており、まさに足元の地合いを物語っていると言えよう。昨日は前日比約3%の上昇をみせたマザーズ指数は小幅高に留まっている。フィンテック<8789>が2営業日連続でストップ高となるなど個人投資家の商いは引続き活発だが、大きく買いに傾くような流れはまだ観測されない。大型株同様、ギリシャ情勢を警戒しながら局地戦のような物色を進めているようなイメージだ。

後場はファーストリテ<9983>の動向に注目。本日は一部外資系証券が目標株価を引き上げたことで上場来高値(分割考慮)を更新し日経平均を67円押し上げている。引け後に国内ユニクロの月次動向が発表されることから、大引けにかけて思惑的な売買で乱高下する可能性がある。

(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■ドル・円は123円31銭付近、米雇用統計への期待もあり下げ渋る展開

ドル・円は123円31銭付近で推移。日経平均株価は235円高で午前中の取引を終えたが、株高を意識した為替取引は一服している。市場関係者の間では日本時間2日夜に発表される6月米雇用統計に対する関心が高いようだ。

米雇用統計が予想通りの内容であれば9月利上げの期待が高まり、ドルは強い動きを見せるとの声が聞かれている。3日の米国市場は休場となるが、雇用統計内容が予想通りであれば、ポジション調整的なドル売りが増える可能性は低いとみられている。ここまでは、ドル・円は123円15銭から123円47銭で推移。ユーロ・円は136円05銭から136円41銭で推移。

12時19分時点のドル・円は123円31銭、ユーロ・円は136円58銭、ポンド・円は192円57銭、豪ドル・円は94円35銭で推移している。

(為替・債券アナリスト 小瀬正毅)


■後場のチェック銘柄

・目標株価引き上げでFリテイ<9983>は3%高、本日月次発表予定
・為替の円安で自動車株への見直し
・前日の日銀短観受けて設備投資関連への評価高まるか


☆後場の注目スケジュール☆

<国内>
・12:45 10年利付国債の入札結果

<海外>
・15:00 英・6月全国住宅価格(前月比予想:+0.5%、5月:+0.3%)

《SY》

 提供:フィスコ

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