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【市況】<マ-ケット日報> 2015年6月10日

 10日の市場は日経平均が4日続落。終値は前日比49円安の2万46円だった。前半は自律反発狙いの買いや機械受注を好感した買いで170円近い反発を見せたものの、後半は日銀総裁の円安限界発言による円高を受けて一気にマイナス圏へ転落。裁定解消売りも出るなど需給主導の下げを演じてしまった。おととい125円台にあったドル円相場は本日は一時122円台半ばまで買い進まれ、円安トレンドはにわかに修正を迫られている。

 昨日の米国市場は利上げ観測が引き続き重しとなりダウ平均は小幅ながらも4日続落した。取引時間中は値頃感による押し目買いからプラスで推移する時間が長かったものの、上値の重さから大引けにかけて売りに押されてしまったようだ。さて、昨日の急落で押し目買いの入りやすくなった東京市場は、4月の機械受注が予想を上回る増加を示したことで前場は堅調に推移。後場開始直後には下値が堅いとみた売り方の買い戻しなどで、日経平均は170円近い上昇幅を見せていた。しかし、13時頃に日銀総裁の「さらに円安に振れることはない」との発言が伝わると、急速に進む円高とともに株価はあっという間にマイナス圏へと落ちて行ってしまった。日経平均はギリギリ2万円割れを回避するなどこの状況でも下値の堅いところを見せていたが、市場の円安期待が目先狂わされたことで、ボラタイル(変動率の大きい)な値動きは今しばらく続きそうだ。(ストック・データバンク 編集部)

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