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【市況】ユーロ週間見通し:弱含みか、資産購入開始を受けた金利先安感


■下落、資産購入措置の長期化観測で

先週のユーロ・ドルは下落。ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁が「ECBは、2016年9月まで資産を購入し、必要とあればそれ以降も継続する」と述べた。また、2月米雇用統計の改善によって6月利上げの可能性が高まり、ユーロ圏と米国の金利差拡大への思惑が広がったことがユーロ安・米ドル高につながった。

■対円レートは下落、日銀による追加緩和への思惑後退で

先週のユーロ・円は下落。ドラギECB総裁が資産購入措置の長期化を示唆してユーロ圏の金利先安感が高まったこと、黒田日銀総裁が早期の追加緩和に否定的な見解を示したことが意識された。取引レンジはユーロ・ドル1.0840ドル-1.1241ドル、ユーロ・円130円89銭-134円60銭。

■弱含みか、資産購入開始を受けたユーロ圏金利先安感で

今週のユーロ・ドルは弱含みとなる可能性がある。9日から始まる欧州中央銀行(ECB)の資産購入を受けてユーロ圏金利の先安感が強まること、ギリシャのデフォルト(債務不履行)懸念が払拭されていないことから、ユーロの反発は抑制される見込み。米長期金利の上昇はユーロ安・米ドル高継続の一因となる。

■対円レートは弱含みか、3月期末に向けた投資家のユーロ売り増加も

今週のユーロ・円は弱含みとなる見込み。ユーロ圏金利の先安感、ギリシャの債務問題、3月期末に向けた本邦機関投資家のリパトリ(ユーロ建て資産売却・円買いの増加)がユーロ反発を抑制する要因となる。ドル・円相場に大きな動きがない場合、ユーロが133円近辺まで戻すことは難しくなりそうだ。

主な経済指標の発表予定は、9日(月):(ユーロ圏)3月センティックス投資家信頼感、12日(木):(ユーロ圏)1月鉱工業生産。

予想レンジ:ユーロ・円128円00銭-133円00銭/ユーロ・ドル1.0600ドル-1.1100ドル

《TN》

 提供:フィスコ

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