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【材料】本日の注目個別銘柄:NEC、アンリツ、オムロンなど


<9984> ソフトバンク 6963 -243
売り優勢。決算を嫌気してアリババが米国市場で一時10%を上回る下落となり、売り材料につながっている。第3四半期売上高は前年同期比39%増の42.1億ドル、コンセンサスの44.5億ドルを大きく下回ったようだ。増収率は前四半期の53%から39%へと低下へ。成長性に対する期待値がやや低下する格好にも。また、アリババに関しては、中国のSAICが公表した「タオバオで粗悪品販売が横行している」といったレポートなども警戒材料視。

<6502> 東芝 474.6 +10
.7買い優勢。前日に第3四半期の決算を発表、10-12月期営業利益は497億円で前年同期比3%増、市場予想は700億円程度であったため、大幅な下振れの格好になっているが、PC構造改革費用の260億円計上などが下振れの主因となっているため、ネガティブ視する動きは限定的に。サンディスクの決算で警戒されていたNAND事業が堅調推移であったこと、TV事業の抜本的見直し発表などもポジティブ視。

<6701> NEC 334 -27
軟調。前日に発表の決算内容がネガティブ視されている。10-12月期営業利益は141億円で前年同期比40%減益、会社計画190億円を下振れる格好になった。上半期が上振れ基調となっていた中、一転しての急減速はネガティブなインパクトにつながっているようだ。クレディ・スイス(CS)では、テレコムキャリアの国内投資低迷、システムプラットフォームの円安によるコスト増などは、第4四半期も尾を引くと指摘しているようだ。

<8604> 野村HD 634.5 +9
.1反発。前日に10-12月期決算を発表、税前利益は1161億円となり、コンセンサスを大幅に上回る水準となった。保有株式の評価益など市場要因が上振れの背景ではあるが、欧州事業などへの警戒感なども先行していたため、想定比上振れ決算を受けて、買い安心感の強まる状況になっているもよう。また、上限4000万円の自社株買いを発表したことも、想定よりも早いタイミングとして評価されているようだ。

<9936> 王将フード 4735 +530
一時ストップ高と急伸。場中に第3四半期の決算を発表、通期予想は下方修正しているが、同時に発表した来期以降の株主還元方針が評価される格好に。具体的には、「総還元性向」を重視して、配当性向40%以上に加えて、自己株式の取得を実施して総還元性向100%を目標にするとしている。機動的な自社株買いへの期待感が先行へ。

<4751> サイバーAG 5220 +700
ストップ高。前日に発表した第1四半期決算を好感。営業利益は125億円で前年同期比2.9倍、通期予想280億円に対する進捗率は45%にまで達している。市場コンセンサスの100億円レベルも大きく上回った。投資育成事業における株式売却などが大幅増益の一因だが、それを除いたベースでも過去最高益を達成。広告代理事業やゲーム事業が業績を牽引へ。

<4661> OLC 28515 -2910
軟調。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は914億円で前年同期比9.6%減益、30周年記念の反動で減益となったが、業績数値はほぼコンセンサス線上であった。また、4月1日からの値上げを正式発表、評価の声は高いものの、短期的には出尽くし感とも受け止められているようだ。野村では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ、足元の株価上昇で妥当な水準にまで到達したとの判断。

<6754> アンリツ 774 -60
下げ目立つ。前日に第3四半期の決算を発表、累計営業利益は72.8億円で前年同期比18.1%減益、通期予想は141億円から111億円にまで下方修正している。10-12月期の営業利益は26.6億円で同4%増益になっているが、減損損失の戻入益など一過性利益が押し上げ要因で、実質は2ケタ減とみられている。野村では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ、日本の需要環境の回復が鈍いこと、地域構成の変化に伴う利益率の悪化などを織り込んで、業績予想を下方修正しているもよう。

<6645> オムロン 4755 -305
さえない。前日に決算を発表、第3四半期累計営業利益は630億円で前年同期比30.3%増と好決算になった。計画比でも40億円程度上振れしたようだ。ただ、市場コンセンサスとの比較ではほぼ想定線にとどまっており、インパクトは乏しい状況となっている。来期以降の不安も強くはない状況だが、目先の利食い売りのきっかけにつながってしまっている。

<6770> アルプス 2477 +130
前引け後の決算発表を受けて後場は一段高。第3四半期累計営業利益は407億円で前年同期比78.5%増益、360-370億円の市場予想を上回る着地となった。通期予想は410億円から500億円にまで上方修正、470-480億円のコンセンサスレベルを上回る水準にまで増額修正されている。電子部品各社には出尽くし感が先行しやすかったが、想定上回る好業績にストレートにポジティブな反応へ。
《FA》

 提供:フィスコ

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