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【特集】シンワアートオークション<2437>日本ブームの波及でオークション拡大の可能性も


ラジオNIKKEI マーケットプレスの『フィスコ presents 注目企業分析』1月26日放送において、シンワアートオークション<2437>を取り上げている。主な内容は以下の通り。

■事業概要
国内最大級の美術品オークション会社である。1989 年の創業以来、業界のパイオニアとして国内のオークション市場をリードするとともに、業界唯一の上場会社でもある。日本の近代美術を中心として、近代陶芸やブランド雑貨、時計、宝飾品なども手掛けている。特に、同社が得意とする2,000万円以上の高額落札作品においては業界トップの59.1%を占めており圧倒的なシェアを誇る。

また、前期(2014年5月期) からは、これまで積み上げてきた富裕層マーケティングとのシナジー効果が期待できるとともに、将来の安定的な収入源となり得る新規事業として、医療機関向け支援事業、及び太陽光発電による再生可能エネルギー関連事業にも参入した。

■事業セグメント
(1) オークション関連事業
オークション関連事業は、大きく「オークション事業」と「オークション関連その他事業」に分けられる。

オークション事業は、取扱作品・価格帯により、近代美術オークション、近代陶芸オークション、近代美術Part IIオークションを定期的に開催するほか、ワイン及び西洋美術等のオークションも随時開催している。

オークション関連その他事業は、オークション以外の相対取引であるプライベートセールを中心に構成されている。オークション取引と同様に、販売価格をベースに販売委託者及び購入者から手数料を徴収する場合と、同社が作品を買取り、その在庫商品を購入希望者に販売する場合とがある。

(2) 再生可能エネルギー関連事業
富裕層向けに50kW 級の小型太陽光発電施設の分譲販売を行うとともに、大型太陽光発電施設(宮崎県西都市に1MW 級のメガソーラーを取得) を自社保有することによる売電事業も展開。

(3) その他
医療機関向け支援事業として、主として診療報酬債権ファクタリング事業を行っている。また、集中出版と提携し、医療コンサルを通じて、アジアの富裕層及び中間層に日本の高度医療を紹介する医療ツーリズムの展開や、集中医療情報ナビとの提携により病院検索サイトの利用者拡大に向けたプロモーション事業なども模索している。

■同社の強み
(1) 近代美術を得意分野として実績を積み上げてきたこと、(2) 富裕層マーケティングの積み重ねにより人的ネットワークを構築してきたことが挙げられる。

同社がこれまで積み上げてきた人的ネットワークは、これからのオークション事業の基盤を支えるとともに、新たな富裕層ビジネスへの展開にも活用できる。

■足元の業績と今後の見通し
2014 年5 月期業績は、売上高が1,385 百万円、営業利益135 百万円であった。当該期より連結決算に移行したため前期比はない。主力のオークション事業は、オークション市場の回復基調を受け、出品数や平均落札単価、取扱高がそれぞれ大きく拡大したことから手数料収入が想定以上に伸長し、収益性も大きく改善した。一方、新規事業である再生可能エネルギー関連事業や医療機関向け支援事業は、進捗に遅れが生じたことから売上高、利益ともに計画を下回った。

2015 年5 月期の業績予想について、売上高を前期比169.1% 増の3,728 百万円、営業利益を124.7% 増の304 百万円と大幅な増収増益を見込んでいる。デフレ脱却に向けた政策の進展によりオークション市場の回復基調が続くことに加えて、再生可能エネルギー関連事業における太陽光発電施設の分譲販売が下期以降に大きく伸長する計画となっている。

■注目ポイント
日本ブームの波及。訪日外国人旅行者が1300万人を超えるなど日本文化が国際的に注目されるなか、日本絵画や陶器などの美術品への関心が高まっている。外国人の関心の高まりとともにオークション取引が拡大してくる可能性が期待される。

■株価動向
株価は足元でリバウンドを見せてきており、戻り高値をつけた大発会の水準を突破してきている。一目均衡表では雲下限での攻防から、これを突破してきており、一目均衡表では遅行スパンが実線を上放れており、上方転換シグナルを発生させている。
流動性は低いものの、今後のトレンドとしては昨年12月戻り高値の395円のほか、昨年3月以降の上値抵抗水準である450円レベルが意識されてくる。

ラジオNIKKEI マーケットプレス
『フィスコ presents 注目企業分析』毎週月・木曜14:30~14:45放送

《TM》

 提供:フィスコ

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