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【材料】本日の注目個別銘柄:東京電力、日本水産、日金銭など


<9984> ソフトバンク 7840 -187
売り先行。前日に上半期の決算を発表、営業利益は5966億円で前年同期比19%減益、前年同期には一時的な利益計上があって、これを除いたベースでは2割強の増益となるものの、市場予想は300億円程度下振れており、通期予想の下方修正と合わせて嫌気する動きが優勢となっている。通期営業利益は1兆円から9000億円に下方修正、スプリントの業績下方修正などが業績下振れの主因に。アリババの上場イベントが通過したことで、今後の焦点となるスプリントだが、収益向上の表面化などには時間を要するとの見方で、目先はカタリスト不足になるといった懸念も。

<9983> ファーストリテ 42450 +950
安寄り後は切り返す展開に。指数との連動性が強く、日経平均の持ち直しに連れ高する状況となっている。前日には10月の月次動向を発表、既存店売上高は前年同月比10.5%増と2ヶ月連続での2ケタ増となった。昨年10月は大きく落ち込んでいたため、市場の期待値には届かない状況であったものの、台風が相次いで直撃したことや会社計画を上回っていることなどを見直す動きにも。

<7201> 日産自動車 1050 +22
しっかり。前日に第2四半期の決算を発表している。7-9月期営業利益は1393億円で前年同期比22%増益、市場コンセンサスは100億円弱上回ったとみられる。ホンダ<7267>の下振れ決算などでやや警戒感も強まっていたと見られ、安心感が先行する状況にもなっているようだ。通期予想5350億円は据置、為替前提を円安方向に修正する一方で、販売台数前提を下方修正している。なお、野村では、北米収益の想定以上の改善を評価して買い推奨を継続。

<7735> SCREENホールディングス 662 +56
買い優勢。前日に上半期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の47億円から67億円、前年同期比2.2倍の水準に増額修正へ。固定費の抑制や変動費の削減などで収益性が向上したもよう。上振れ期待は高かったが、市場予想も10億円強は上回る水準であったようだ。なお、通期見通しに関しては、足元の受注動向を見極めたいとの見方が優勢に。

<6839> 船井電機 1158 +154
上昇率トップ。前日に上半期の決算を発表、経常利益は従来予想の4億円に対して27.8億円となり、通期予想は4億円から14億円に上方修正している。液晶テレビの大型化や米国年末商戦向け出荷の好調などに加えて、為替差益の計上が上振れの背景になっている。株価は安値園と業績懸念が強まっていたため、上振れ決算はポジティブなインパクトに。足元では、米国の消費者信頼感指数が上振れなど、事業環境の好転も想定される状況に。

<9501> 東京電力 439 +34
上げ目立つ。福島原発4号機において、リスクの大きい使用済み核燃料がすべて取り出され、廃炉に向けた一つの山を越えたことが分かったと報じられており、手掛かり材料視する向きもあるようだ。また、原油市況の下落によるコスト低減期待、原発再稼働の前進に向けた動きが顕在化してきていることなども評価、電力株が全面高になっている流れなども支援に。

<1332> 日本水産 338 +23
後場は上げ幅を広げる。場中に上半期の決算を発表、営業利益は102億円で前年同期比93%増益となり、従来予想の64億円を大幅に上回る着地となった。通期予想は従来の155億円から175億円に上方修正。水産物市況の高値推移などが業績上振れの背景に。これまでは比較的、楽観的な予想が多かった銘柄との印象も強く、市場予想も大きく上回る実績値にインパクトは強まる格好に。

<9616> 共立メンテ 4805 +265
大幅続伸。三菱UFJでは投資判断を新規に「バイ」、目標株価を5840円としている。ホテルや寮の新規開発は相続増税による土地活用ニーズなど背景に順調推移が見込めるほか、東京都内やソウルなどのビジネスホテル、北海道などリゾートホテルの開発案件も確保していると評価。土地有効活用やホテル売却などで、バランスシートの健全性を維持しながら、事業規模拡大を実現可能であり、増配基調が続くとみている。

<5631> 日本製鋼所 417 +26
急伸。前日に上半期の決算を発表、営業利益は36.7億円で前年同期比54%増益、従来予想の40億円は下振れる着地になった。通期予想は従来の95億円から75億円に下方修正している。また、最終損益は、風力発電に絡む特損計上で60億円の黒字から45億円の赤字に大幅下方修正。通期見通しは市場コンセンサスを下回るが、特損計上の影響がこれまで不透明であったことから、短期的な悪材料出尽くし感と受け止める動きが優勢にも。

<6418> 日金銭 1753 +82
後場に入って上げ幅を広げる。IR議連は本日に幹部会を開き、審議再開が遅れているカジノ推進法案に関して、今国会での審議と成立をめざす方針を確認と一部で報じられている。足元では今国会での成立が難しくなったとの見方が強まっていたが、あらためて早期法案成立への期待感も再燃する格好に。カジノ関連の中心格として短期資金の関心が高まる形。
《FA》

 提供:フィスコ

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