【通貨】欧米為替見通し:安倍政権のトラウマに要警戒
本日20日の欧米市場のドル・円は、安倍トレード(日本株買い・円売り)を標榜してきた安倍政権のトラウマへの警戒感から上げ渋る展開が予想される。
「歴史は繰り返す、1度目は悲劇として、2度目は喜劇として」とは、ナポレオン・ボナパルトとルイ・ボナパルトのクーデターに対するマルクスによる風刺だが、安倍政権の閣僚の辞任は、1次政権では5名だったが、2次政権は何名になるのか要警戒となる。
リスク要因は、安倍トレード第2幕の主人公となる年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の改革に積極的な塩崎厚労相に対する週刊誌報道の行方となる。
本日の東京市場は、先週までのリスク回避要因の後退を受けて、安倍トレードが再開しつつあり、日経平均株価は15000円台、ドル・円は107円台に乗せて来ている。
・日本:年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による投資拡大
・中国:流動性供給
・欧州:数日以内に資産担保証券購入開始の可能性
・米国:エボラ出血熱の特効薬の期待感&量的緩和第3弾の終了観測
先週は、タカ派のブラード米セントルイス地区連銀総裁が、量的緩和第3弾の終了を先送りすべきとのハト派発言をしたことで、ドル売り要因となっていた。
本日は、ハト派のウィリアム米サンフランシスコ地区連銀総裁とローゼングレン米ボストン地区連銀総裁が、今月末の連邦公開市場委員会(FOMC)で終了させるべき、とタカ派発言をしたことで、ドルの買い戻し要因となっている。
【今日の欧米市場の予定】
欧州連合(EU)外相理事会
《KO》
提供:フィスコ