市場ニュース

戻る
 

【市況】後場に注目すべき3つのポイント~日経平均は15000円台回復、主力株中心に全面高


20日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・まずは15000円固め、その後次ぎのマド埋めへ
・ドル・円は107円24銭付近、GPIF改革期待などで堅調推移
・トヨタ<7203>など主力株中心に全面高、直近下落の目立った中小型株にも買い戻し

■まずは15000円固め、その後次ぎのマド埋めへ

日経平均は大幅に反発。486.04円高の15018.55円(出来高概算11億2000万株)で前場の取引を終えている。欧州の量的緩和期待を手掛かりにした米国市場の大幅上昇の流れを受けて、幅広い銘柄が買い先行で始まった。先週末には年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、国内株式での運用比率の目安を12%から20%台半ばに大幅に引き上げる方向で調整に入ったと報じていることも材料視されている。

ギャップ・アップで始まった日経平均は、その後もじりじりと上げ幅を広げ、前場半ばには節目の15000円を回復。その後はこう着感が強まっているが、15000円処での底固めの動きに。セクターでは、東証33業種全てが上昇しており、機械、輸送用機器、情報通信の上昇率は4%を超えている。東証1部の騰落銘柄は、値上がり数が1799と全体の98%を占めている。日経平均構成銘柄は、225銘柄全てが上昇している。

日経平均は前週空けたマド下限から始まると、その後も上げ幅を広げており、マド埋めを完了した。抵抗意識が強まっていた8月安値をクリアしており、目先的な底打ち感が意識されてきている。また、節目の15000円を回復するなど、出来過ぎ感のある上昇になっている。テクニカル面ではボリンジャーバンドの-2σをクリアし、-1σとのレンジ。パラボリックではSAR値が15100円辺りまで下がってきているため、陽転シグナル発生が近づいている。まずは15000円固めとなろうが、その後は次ぎのマドである15100-15200円処を埋めてくるかを見極めることになりそうだ。

また、上昇の一因となった欧州の量的緩和期待について、数日以内に欧州中銀が量的緩和に踏み切るかどうかが焦点となりそうだ。また、米国では10月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)でQE3終了が見込まれているが、世界的な景気懸念を背景に、量的緩和終了の先送り検討なども聞かれてきている。これらを見極めつつ、押し目拾いのスタンスといったところか。

■ドル・円は107円24銭付近、GPIF改革期待などで堅調推移

ドル・円は107円24銭付近で推移。ドル・円は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)改革期待、東京株式市場の強含みを受けて堅調推移。ユーロ・ドルは、1.2737ドルから1.2768ドルで推移。ウクライナ情勢への警戒感から上げ渋る展開。ユーロ・円は、136円58銭から136円92銭で推移。

12時17分時点のドル・円は107円24銭、ユーロ・円は136円89銭、ポンド・円は172円73銭、豪ドル・円は94円16銭付近で推移している。

■後場のチェック銘柄

・日経平均は15000円台回復、外部環境改善やGPIF改革への思惑でリバウンド先行
・トヨタ<7203>など主力株中心に全面高、直近下落の目立った中小型株にも買い戻し
・15000円での値固めを見極め、後場も中小型株の戻りに関心

☆後場の注目スケジュール☆

<国内>

14:00 日銀10月地域経済報告公表
14:00 8月景気動向指数改定値
14:30 9月全国百貨店売上高

<海外>

15:00 独・9月生産者物価指数(前年比予想:-1.0%、8月:-0.8%)

《KO》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均