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【材料】注目銘柄ダイジェスト(前場):ソフトバンク、メガバンク、iPS細胞関連など


ソフトバンク<9984>:8685円(前日比+320円)
買い優勢。前日にアリババが、株式の公開価格の仮条件を1株当たり60-66ドルから66-68ドルに引き上げている。投資家からの旺盛な需要が背景となっているもよう。仮条件を基にした時価総額は最大で1676億ドルにまで達することになり、アリババ株の約3分の1を保有する同社には、含み益の一段の拡大が期待される状況に。なお、前日の米国市場では、アリババ購入に伴う換金売りの圧力が強まっており、同社にもこうした流れが波及する格好か、高寄り後はやや伸び悩む動きになっている。

メガバンク
三菱UFJ<8306>、三井住友FG<8316>、みずほFG<8411>は売り先行。巨大銀行の資本規制が一段と強化、自己資本の最低比率を現行の2倍近い16-20%に引き上げ、日本のメガバンクも10兆円規模の新規調達が必要になる可能性があるとされている。今後のファイナンスリスクに対する警戒感なども先行する格好と見られる。シティでは、シニア債や預金保険対象外のNCDだけで規制資本での不足分を補完できるため、負債調達による財務負担はないと指摘している。モルガン・スタンレー(MS)でも、市場の想定通りであり、不透明感の払拭は進むとしているようだ。

新日本科学<2395>:1008円(同+150円)
ストップ高。世界で初めてiPS細胞を使った患者への移植が実施されたことを受けて、同社などiPS関連銘柄が人気化する状況となっている。同社は京都大学iPS細胞研究所や理化学研究所とiPS細胞の共同研究を行っており、今後の市場拡大に向けての期待感などが高まる格好に。

リプロセル<4978>:1020円(同+87円)
大幅高。理化学研究所などが、世界で初めてiPS細胞を使った患者への移植を実施したことを受けて、iPS細胞関連の一角として物色が向かっている。目の難病患者を対象に、患者の皮膚からiPS細胞を作って網膜細胞に育て移植したもよう。なお、同社のほか、タカラバイオ<4974>やJ・TEC<7774>などがiPS細胞関連、再生医療関連として関心が高まっている。

ディップ<2379>:4990円(同+495円)
急伸。先週末に業績予想の上方修正を発表、評価材料につながっている。上半期営業利益は従来予想の7.5億円から17.7億円にまで増額修正、今期2度目の上方修正となっている。第1四半期の実績から上振れ期待は高かったが、修正幅は想定以上といった見方にも。求人需要の高まりが業績上振れの背景に。また、上半期末の配当金は従来予想のゼロから26円に引き上げている。

アスクル<2678>:2494円(同+87円)
大幅反発。先週末に第1四半期の決算を発表、営業利益は3.8億円で前年同期比4.7%増益となっている。上半期計画20億円、同36.3%増益と比較すると、進捗率は低水準にとどまっているが、短期的なアク抜け感などにもつながる状況のようだ。JPモルガン(JPM)では、足元でのBtoB事業の成長回復や、LOHACO事業の年末に向けたモメンタム再加速への期待により、株価は短期的にリバウンドする可能性があると指摘している。

鳥貴族<3193>:6350円(同+150円)
買い先行。先週末に発表した14年7月期営業利益は前期比76.0%増の6.9億円となり、従来予想であった6.4億円を上回って着地した。15年7月期については、売上高が前期比18.2%増の172.7億円、営業利益が同41.1%増の9.7億円と大幅な増収増益を計画している。四季報予想の15年7月期営業利益は7.2億円が見込まれており、大幅な増益見通しが前向きに評価されている。

JIA<7172>:5770円(同-1000円)
ストップ安。先週末は公開価格の約2.3倍となる5770円の初値を付け、その後も短期資金を巻き込んで上値追いとなった。ただし、今週からはIPO案件が相次ぐこともあり、資金流出懸念から一転して換金売り優勢に。また、今期予想PERは50倍超となり、類似企業であるFPG<7148>などと比較するとバリュエーション面での割高感が意識される格好にも。

《KO》

 提供:フィスコ

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