【注目】【明日への乾坤一擲】 大豊建設
■大豊建 <1822>
シールド工法などトンネル土木工事が得意の建設会社。官公庁工事に強み。
●全般市況:不安定な地合いは暫く続くか
地政学的リスクや金融システム不安をきっかけに、一時的にリスク回避に傾く地合いに変化はないようだが、次第に日経平均株価の上下幅が大きくなってきた。
米金融緩和(QE3)の縮小が終わる10月以降、どのタイミングで利上げとなるのか、そうしたフォワード・ガイダンスの示唆が予想される9月の連邦公開市場委員会(FOMC)を来月に控え、次第に市場心理が揺れやすくなっているのだろう。
そしてQE1が終わったときも、QE2が終わったときも、米株が下落して日本株が調整を余儀なくされた過去を思い出しては懸念を募らせているのかもしれない。
こうした話は事前予想をよほど裏切らない限り終われば材料出尽くしになることが多い。そのため、不安定な地合いはもう少し続く可能性がある。
●リニア工事で注目の存在、株価に動意
もっとも2015年の消費増税のために14年7-9月期の景気を悪くするわけにいかない当局の事情を考えると、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用見直しを始め、何らかの株価対策が出ても不思議ではない。
特にお盆明けにはお国入りしていた国会議員が地元の陳情を抱えて中央に戻ってくることから、今後に公共工事の拡大が期待される。
そこでシールド工法などトンネル土木工事などに強みを持つ大豊建 <1822> に注目した。
2020年のオリンピックに向けてそろそろ着工するとみられるリニア高速鉄道ではトンネル工事が多いとされることから、ここは当社の出番。
株価に割安感があるわけではないものの、7月の上昇から2週間近くの調整を経て再び動き出したようだ。目標株価はN波動から610円とする。
※売買に関する最終判断・責任はご自身でなされますようお願い申し上げます。
「チャートブック週足集」No.1987より転載
(「株探」編集部)