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【市況】10日の中国本土市場概況:小幅続落、弱い貿易統計が相場の足かせに


10日の中国本土市場は小幅続落。上海総合指数は前日比0.27ポイント安(-0.01%)の2038.34、深セン成分指数は同33.08ポイント安(-0.46%)の7159.63で引けた。

上海総合指数は終日もみ合い、結局小安い水準で取引を終えた。朝方発表された中国の6月貿易統計が市場予想を下振れたことで、景気回復ペースの遅れが意識された。ただ、政策面での手掛かりも多い中、下値も限定的だった。中国国務院(内閣に相当)は9日の常務会議で、保険会社が各種の手段を通じ、株式・債券市場の発展を支援することを奨励すると表明。これを受け、保険会社による株式投資が拡大するとの観測が浮上した。

中国税関総署がこの日発表した6月の貿易統計では、輸出が前年同月比7.2%増で着地。伸び率は前月の7.0%を上回ったものの、市場予想の10.4%を下振れた。輸入の伸びもプラスを回復したが、市場予想を下回った。前日発表の物価統計が予想より弱い内容となったこともあり、市場では景気回復の足取りが想定より遅いものとなる可能性が指摘されている。

セクター別では、二次電池や充電設備など、新エネルギー車関連が高い。国務院が新エネ車の購置税(自動車取得税)を免除すると発表したことが支援材料。免除期間は9月1日から2017年末までとなっている。一方、銀行株は引き続き下落が目立った。マネーロンダリングへの関与疑惑が浮上している中国銀行(601988/CH)などが値を落とした。

《KO》

 提供:フィスコ

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