市場ニュース

戻る
 

【市況】11日の中国本土市場概況:上海総合は小幅続伸、政策期待が根強く引け際に切り返す


11日の中国本土市場はまちまち。上海総合指数は前日比2.42ポイント高(+0.12%)の2054.95と小幅ながらも3営業日続伸、深セン成分指数は同0.98ポイント安(-0.01%)の7340.69と反落した。

上海総合指数はマイナス圏での推移が目立ったが、大引けにかけて切り返した。中国政府による景気対策への期待感が引き続き下支えとなった格好。李克強首相は10日、経済の安定成長を確保するために、「的を絞った」マクロ調整を行う必要があると述べている。一方、MSCI新興国市場指数へのA株組み入れが実現しなかったことから、資金流入期待は後退。また、財政部幹部が地方政府の債務問題に警戒感を示したことも気掛かり材料となった。

米モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)は日本時間11日、新興国市場指数へのA株組み入れは行わないと発表した。大方の予想では、新規組み入れの可能性が高いとして、足元では資金流入期待が高まっていた。MSCIでは採用を見送った理由について、市場へのアクセスなどの面で依然として規制が多いと説明している。

セクター別では、水処理関連が堅調。政府が近く、水質汚染対策の具体的な行動計画を発表するとの報道が買い材料視された。同計画に基づき、総額2兆元(約33億円)の投資が行われる見込みという。一方、前日に買われた銀行や保険は利益確定売りで下落。また、深センでの住宅販売の落ち込みが報じられ、不動産の一角にも売りが広がった。

《KO》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均