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【経済】週刊ダイヤモンド今週号より~メットライフアリコに“崩壊の足音”、代理店との訴訟に至った経緯とは?


米国最大の生命保険会社メットライフが、AIG傘下のアリコジャパン(現メットライフアリコ)を買収したのは3年前。そのメットライフアリコが代理店からの訴訟提起や役職員の大量解雇などで揺れています。

今週号の週刊ダイヤモンドでは前代未聞となる代理店との訴訟沙汰を引き起こしたメットライフアリコの内部に切り込み、足元に迫る崩壊の足音について特集記事を組んでいます。

アリコの経営の歯車が狂ったのは2008年9月のAIGショック。信用不安が広がったアリコの新規契約は急速に落ち込み、さらにその直後には顧客情報の漏えいといった不祥事が発生。業績悪化に追い討ちをかけました。

頼みの綱だった通販も評判が悪く、当時は3%に過ぎなかったアリコの大型代理店シェアを伸ばすのが急務とされていました。この大型代理店集めのために利用したのが高額な手数料で代理店を取り込む事業モデル。この作戦は大成功し、個人保険の販売はその後、急増しました。記事によると、今や大型代理店のシェアは約8割にまで膨らんでいるそうです。

皮肉なことに、この高額手数料がメットライフアリコに訴訟沙汰という逆風を吹かせた原因となりました。今年3月と6月には、代理店がメットライフアリコに相次いで訴訟を提起。

きっかけは3年前に販売された百数十件の法人契約で、独特のカネの流れによりアリコが最大で約22億円の損失を被ったとされています。アリコは三つの代理店(うち2社は経営統合)に損害賠償を求め、アリコの保険を取り扱えないようにしました。これに代理店側が猛反発して提訴に至ったという流れです。

記事ではこの法人契約による複雑なカネの流れを解き明かすと同時に、アリコ内部の問題にも切り込んでいます。代理店との案件を大問題に仕立てた元専務の横暴や、自社社員のことを「腐ったリンゴ」と言い放った新社長など、訴訟に行き着くまでの内部体制のゴタゴタを詳細にレポートしています。

《RS》

 提供:フィスコ

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