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8007 高島

東証P
1,069円
前日比
-10
-0.93%
PTS
-円
業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
11.4 0.78 4.21 2.18
時価総額 190億円
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高島 Research Memo(5):2024年3月期は増収増益を見込む


■今後の見通し

高島<8007>の2024年3月期の連結業績は、売上高で前期比11.7%増の890億円、営業利益で同2.0%増の18億円、経常利益で同2.1%減の19億円、親会社株主に帰属する当期純利益で同0.9%増の16億円を見込んでいる。半導体不況による顧客企業の在庫調整などを受け、電子・デバイスセグメントのみ減収減益の見込みとなっているものの、建材セグメント、産業資材セグメントに関しては、増収増益を見込んでいる2024年3月期からは次期中期経営計画「サステナV(バリュー)」が開始される。企業価値向上に向けて、各種施策を確実に実行していく構えだ。

セグメントごとの見通しは、以下の通り。

(1) 建材セグメント
売上高は前期比22.7%増の546億円、セグメント利益は同37.3%増の8.4億円を見込んでいる。売上高に関しては、新エネルギー流通システムの連結子会社化が通年にわたって寄与すること、単価の高い地盤改良工事の案件獲得に注力することなどにより増収を見込んでいる。また、エンドユーザーのニーズを的確に汲み上げながら、折込、物流、施工、加工の機能強化を図り、機能商社としてソリューション提案能力も引き続き高めていく。利益面に関しては、増収効果に加えて、収益性の良い地盤改良工事の受注獲得などによって増益となる見通しだ。

2024年3月期から新中計の「サステナV(バリュー)」が開始される。同セグメントにおいては、「EC市場の成長を背景に拡大する大型物流倉庫等の機能建材・省力工法」、「災害対策・住宅高性能化」、「工場や自治体などの自家消費型太陽光発電」、「EV関連商材」をキーワードに拡大するニーズを業績に取り込んでいく構えだ。特に、将来投資事業として位置付ける「自家消費型太陽光発電」と「EV関連商材」に関しては、新エネルギー流通システムとの協業によって施工・販売一体でソリューションを提供できる体制を構築することによって、ニーズの取り込みに注力していく。

(2) 産業資材セグメント
売上高は前期比6.1%増の187.5億円、セグメント利益は同1607.3%増の4.0億円を見込んでいる。バリューチェーンのモノ作り、加工、設計のさらなる機能強化を図ると同時に、エンドユーザーへの徹底した営業活動により的確にニーズを把握し、ソリューション提案を行うことにより、業績を拡大させていく。また、各機能を強化することによって同社ソリューションの付加価値を高め、収益性も向上させていく方針だ。「サステナV(バリュー)」においては「EV関連物流資材」、「機能産業資材(耐火、防災、物流、医療関連)」をキーワードに多様化する顧客のニーズに的確に応え、業績を拡大させていく方針だ。

(3) 電子・デバイスセグメント
売上高は前期比10.7%減の154.5億円、セグメント利益は同55.7%減の4.5億円を見込んでいる。半導体供給不足の解消により、顧客サイドの在庫圧縮を目的とする購入調整に加え、2024年3月期上半期においては民生電子機器市場及び白物家電市場の低迷による生産調整が見込まれており、厳しい事業環境を見込んでいる。そうしたなかにあっても、省エネに対するニーズが高まるなかで省エネ対応デバイスをグローバルレベルで顧客に提供し、サステナ社会の実現に貢献していく。加えて、タイ、ベトナムの工場への投資を継続しながら、生産体制の強化に注力していく。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

《SI》

 提供:フィスコ

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