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4792 山田コンサル

東証P
1,938円
前日比
+2
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PTS
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業績
単位
100株
PER PBR 利回り 信用倍率
12.9 2.22 3.92 12.62
時価総額 386億円

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山田コンサル Research Memo(7):「安心して働ける職場」「チャレンジし続けられる職場」の実現


■SDGsへの取り組み

山田コンサルティンググループ<4792>は、創業者である山田淳一郎氏の「個が成長することで組織が成長する」という考えを実践し、「個」にこだわってきた。「個」である人材が成長するために「安心して働ける職場」「チャレンジし続けられる職場(働きがい)」の実現を目指した人材戦略を基本方針としている。社員が、同社の文化や価値観に共鳴し、常に高いレベルの業務や新しい業務に挑戦し、長期にわたり研究や成長を継続できる体制の構築を図っている。3年がかりの計画で2024年3月期に2年目を迎える。

(1) 人材戦略
時間単位の有給休暇制度やフレキシブルワーク、時短勤務等の様々な支援制度を導入し、2017年以降の育休復帰率は100%である。今後は、役員が全社員と直接コミュニケーションをとる意見交換会、上長との対面式の面談や人事部との面談、週1回の全社員の心身状態を確認する「パルスサーベイ※」の実施など「安心して働ける職場」の実現を目指す。また、入社後のサポート研修プログラムを拡充するための「基礎スキル研修・コンテンツの充実」、コンサルタントして生涯にわたり活躍し続けられるよう自己投資を支援する「バージョンアッププログラム」により「チャレンジし続けられる職場」の実現を目指す。

※社内のメンバーから迅速に意見やフィードバックを収集するための調査手法


「バージョンアッププログラム」とは、アウトプットばかりに偏りがちなマネージャー以上の300名以上のコンサルタントを対象に、マネジメントに関する研修に限定することなく毎年テーマを決めて業務時間内に100時間以上のインプットを目指し、全社全体で勉学に取り組むシステムである。大学やプロの講師による研修もあり、自身の能力の整理にもつなげている。また従業員の意識改革や健全な事業の持続性の確保を目的に従業員と社長が直接面談を行う「増田会」が開催されており、2年間で全社員と面談を実施するペースで行っている。

(2) 女性社員の活躍
同社では、約5年の年月のなかで女性従業員比率・定着率が高くなった。その要因として、在宅勤務と職場勤務のハイブリッド式の勤務が定着してきたこと、能力開発が順調に進んでいること、仕事に対する意識改革が進んでいることなどがある。女性の定着率があがることにより、女性の専門コンサル職※が増加し、総合コンサル職の業務負担が減る。その分、総合コンサル職は若手教育や学び直しの時間を確保でき、かつ勤務時間も減らすことができるので総合コンサル職の定着率も上がる。顧客においても担当コンサルが離職しないので、安心して同社へ依頼できるという相乗効果が生まれる。

※コンサルティング業務のうち、データ分析やリサーチ業務を中心に行う職を指す。


同社は専門コンサル職を設置し、2023年3月期には職種・役割に応じた新たなリーダー像を定義し、高い専門性をもつ専門コンサル職マネージャー8名を輩出した。その結果、2016年6月末時点で女性従業員数は110名(うち、管理職が6名)から2023年3月末時点で317名(うち、管理職が27名)になった。今後は、新卒社員の採用の強化、個々のスキルに応じた「スキルマップ」の作成などに取り組み、女性管理職比率を2023年3月末の10.4%から、3年後にはさらに20%まで引き上げる計画である。

(3) シニア社員の活躍
シニア層を採用し、活躍の場を提供することを積極的に推進し、多様な経験のある人材が現場の中心で活躍できる体制を整える。同社のシニア社員は、メーカーなどの経営経験、深い知見と技術知見のある事業会社出身のコンサルタント、金融機関との深い関係を構築している金融機関出身のコンサルタント、金融機関における高度な企画・管理業務経験のあるコーポレート職などが在籍しており、若手従業員の育成やメンタルヘルスケアにも貢献している。2023年3月末時点で、同社には事業会社出身者が12名、金融機関出身者が23名の合計35名が在籍している。事業会社出身のコンサルタントは大手メーカー出身者が多く、今後は他業界の事業会社出身のコンサルタントも受け入れる予定である。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 中山博詞)

《SI》

 提供:フィスコ

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