２３日の株式相場見通し＝反落、米金融株安と中国景気懸念で売り優勢

　２３日の東京株式市場は売り優勢の地合いとなり、日経平均株価は３日ぶりに反落する展開となりそうだ。前日の欧州株市場は主要国の株価指数が総じて上昇したが、米国株市場では金融セクターへの売りが目立ち市場センチメントが悪化、ＮＹダウが下値を探る展開となった。大手格付け会社が地銀５行を格下げしたことが嫌気され、シティグループ<C>、バンカメ<BAC>、ＪＰモルガン<JPM>などが軒並み２％を超える下落を示すなど大手金融株に売りが波及し、軟調地合いを助長する形となった。パウエルＦＲＢ議長のジャクソンホール会議での講演を今週末に控えるなか、米長期金利が上昇したことも警戒感を強めた。一方、ハイテク株は相対的にしっかりした動きをみせ、ナスダック総合株価指数はわずかながら続伸して引けている。ただ、東京市場では下落基調にあるＮＹダウを横目に買い手控えムードが強まりそうだ。米画像処理半導体大手エヌビディア<NVDA>の決算を目前にこの内容を見極めたいとの思惑や、パウエルＦＲＢ議長の講演を控え積極的な買いが入りにくい面もある。引き続き中国の景気減速に対する懸念も上値を重くしそうだ。

　２２日の米国株式市場では、ＮＹダウ平均株価が前営業日比１７４ドル８６セント安の３万４２８８ドル８３セントと続落。ナスダック総合株価指数は同８．２８３ポイント高の１万３５０５．８７３だった。

　日程面では、きょうは８月の独製造業購買担当者景気指数（ＰＭＩ）速報値、８月の仏製造業ＰＭＩ速報値、８月の英製造業ＰＭＩ速報値、８月のユーロ圏製造業ＰＭＩ速報値、７月の米新築一戸建て住宅販売件数、８月のＳ＆Ｐグローバル製造業ＰＭＩ速報値など。また、エヌビディア<NVDA>の５～７月期決算が発表される。

出所：MINKABU PRESS