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6776 天昇電気工業

東証S
358円
前日比
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PER PBR 利回り 信用倍率
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時価総額 60.9億円
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天昇電 Research Memo(5):2023年3月期は需要回復と米国子会社の好調などにより大幅営業増益


■業績動向

1. 2023年3月期の業績概要
(1) 損益状況
天昇電気工業<6776>の2023年3月期の連結業績は、売上高23,899百万円(前期比22.9%増)、営業利益604百万円(同167.8%増)、経常利益752百万円(同111.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益612百万円(同148.7%増)となった。

主たる向け先である自動車メーカーの生産・販売が回復したことに加え、新規連結となった竜舞プラスチックが通年で寄与した(前期は9か月)こと、設備投資の効果もあり米国子会社が好調であったことにより連結売上高は大幅増収となった。

売上総利益率は15.7%(前期は14.8%)と0.9ポイント改善した。主力の自動車向け製品の稼働率が上がったことが主要因だ。販管費は、金型投資や竜舞プラスチックの連結化などにより前期比19.0%増となったが、増収により対売上高比率は前期の13.6%から13.2%へ低下した。この結果、営業利益は前期比167.8%増、同379百万円増となった。減価償却費は1,893百万円(前期比77百万円増)であったが、これを吸収して営業利益は増益を確保した。この結果、償却前営業利益は2,497百万円となり、前期比22.3%増となった。経常利益は、営業外収益で為替差益や受取補償金を計上したことなどから、前期比111.8%増となった。特別損益については、特別利益として補助金収入45百万円を計上、特別損失として固定資産圧縮損45百万円を計上したことなどから、親会社株主に帰属する当期純利益は同148.7%増と経常利益の増益率を上回った。

(2) セグメント別状況
日本成形関連事業では、主要顧客である自動車メーカーの生産が回復したことに加え、子会社化した竜舞プラスチックが寄与したことにより、売上高は19,290百万円(前期比18.9%増)、セグメント利益423百万円(前期は70百万円の損失)となった。

中国成形関連事業では、ICトレーの受注が堅調であったことに加え、利益率の高い製品も好調に推移したことから、売上高は729百万円(同51.1%増)、セグメント利益は71百万円(同119.1%増)となった。金額は比較的小さいが、増収増益となった。

アメリカ成形関連事業は、半導体不足の影響があったものの家電等の生産量の回復などにより売上高は3,592百万円(同46.0%増)と大きく改善した。しかしメキシコ第二工場新設に伴う先行経費や減価償却費を計上したことから、セグメント損益は132百万円の損失(前期は36百万円の利益)となった。(メキシコ第二工場新設による売上高と減価償却費の影響は2022年10月から同12月までの3か月分だけ。ただし、先行投資分の経費は通年で計上。)

不動産関連事業は、売上高287百万円(同0.2%減)、セグメント利益233百万円(同2.7%増)となった。

(3) 設備投資額と減価償却費
2023年3月期の設備投資額(有形固定資産取得額)はメキシコ第二工場への投資や金型投資を中心に、キャッシュ・フローベースで4,122百万円(前期は1,821百万円)と大幅増となった。減価償却費は1,893百万円(同1,816百万円)となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

《SI》

 提供:フィスコ

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