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4391 ロジザード

東証G
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前日比
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PER PBR 利回り 信用倍率
19.6 2.39 1.09
時価総額 45.4億円
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ロジザード Research Memo(2):顧客の物流業務の精度向上と効率化をシステム面から支える(1)


■会社概要

1. 会社概要
ロジザード<4391>は2001年、倉庫在庫管理システム(以下、WMS)の開発・販売を目的として埼玉県にて創業した。社名のロジザードはLogistics(物流)とWizard(魔法使い)をつなぎ合わせた造語であり、「物流を魔法のように革新的に効率化して、業界や社会に貢献する」という想いが込められている。創業以来、「顧客の出荷は絶対」「顧客と荷受人に迷惑をかけることがあってはならない」という精神のもと、積極IT投資がコスト面で難しい中小企業を中心とする顧客の物流業務の精度と効率性の向上に貢献してきた。

代表取締役社長の金澤茂則(かなざわしげのり)氏がアパレル業界の出身であることから、当初アパレル業界向けWMS「ロジザードPLUS」(2023年1月にサービス提供終了)を主力サービスとして事業を開始した。システムに顧客のニーズを反映させる形で対象顧客を拡大し、現在では食品・飲料から化粧品、3PLに至るまで幅広い業種の顧客にクラウドを通じてサービスを提供している。

今後はウィズコロナに伴い発生するニーズを的確に捉え、将来の業績拡大に向けた事業基盤を構築することに注力する考えだ。具体的には、2022年8月に策定した新経営計画のもと、倉庫の自動化やOMOマーケティングをはじめとする新たなトレンドを自社の業績にしっかりと取り込むために、研究開発や人材採用・育成に先行投資する方針だ。

2. 事業内容
同社の事業は、クラウド経由でWMSを提供する「クラウドサービス」、クラウドサービスの利用顧客に対してシステムの導入支援・サポートを行う「開発・導入サービス」、バーコードラベルを作成する専用プリンターなど倉庫作業に必要な機器の販売を行う「機器販売サービス」の3つに大別される。2023年6月期第2四半期の売上に占めるセグメントごとの割合は、クラウドサービスが77.7%、開発・導入サービスが18.7%、機器販売サービスが3.7%となっている。主力であるクラウドサービスは顧客から月額利用料を徴収するサブスクリプションモデルである。一度導入した後は自動的かつ定期的に収益が発生するため利益率が高く、安定した収益基盤となっている(2022年6月期の営業利益率は19.7%、ROE(自己資本当期純利益率)16.7%)。そのほか「開発・導入サービス」「機器販売サービス」に関しては、顧客から依頼があった際に収益が発生するビジネスモデルとなっている。

(1) 倉庫在庫管理システム「ロジザード ZERO」
メーカー、流通業、3PL企業を顧客として倉庫内に保管されている在庫の数を正確に把握するとともに、倉庫内作業の効率化を実現するシステムである。商品の入荷から出荷、返品、庫内での棚移動まですべての商品の動きをバーコードで読み取り、物理的に管理することで、「正確な在庫管理」「誤出荷の防止」「倉庫内作業の効率化と標準化」を実現している。同システムの機能は、物流現場の効率化・省力化を実現するためのマテハン・物流ロボットとの連携機能、賞味期限などの有効期限を管理する商品管理機能、リピート通販の正確性・効率性を向上させる同梱物管理機能、保管場所や商品から在庫照会が可能な在庫・状況照会機能、ログインパスワード管理などができるセキュリティ対応機能、「ロジザードZERO-STORE」との連携による店舗在庫管理機能など多岐にわたっている。バーコードを読み取るハンディターミナルについてはレンタルしており、バッテリーの無償交換、故障機の即日交換なども行っている。

また、サポート専任チームによる充実したサポート体制、最短1ヶ月で導入可能なスピード実装、サードパーティーシステムとの多彩な連携も同サービスの魅力の1つだ。カスタマイズ不要で様々な外部システムと連携できるため、顧客としては低コスト・短期間で同社サービスを導入できる。外部システムとの連携は着実に進行しており、2022年11月にはマルチチャネルコマースプラットフォーム「Shopify」との連携を開始した。また、荷主からのタイトなスケジュールに対応しなくてはならない3PL企業に対しては、導入までの期間が短く、荷主の指定する出荷日までに確実にシステムを稼働することができる安心と信頼のサービス力が訴求ポイントになっている。

具体的な活用シーンとしては、消費者からの注文を受けた際のピッキング作業がある。「ロジザードZERO」から「対象の商品は棚の下から2番目の右から3番目。同商品を梱包し、〇〇宛に出荷してください」という指示があり、正確なピッキング作業が可能になる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎)

《SI》

 提供:フィスコ

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