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【市況】ダウ先物は上昇 米雇用統計後の流れ続く=米国株

米株価指数先物(6月限)(NY時間08:57)(日本時間21:57)
ダウ先物 38988(+156.00 +0.40%)
S&P500 5175.50(+20.75 +0.40%)
ナスダック100先物 18059.00(+58.25 +0.32%)

 米株価指数先物市場でダウ先物、S&P500、ナスダック100とも続伸しており、本日の米株式市場は続伸して始まりそうだ。

 先週の米雇用統計を受けた流れが続いている。FRBにとって歓迎すべき兆候を示しており、非農業部門雇用者数(NFP)が予想を大きく下回ったほか、特に賃金の伸び鈍化が続いていることは心強い内容であった。

 また、米雇用統計発表後で反応は鈍かったが、ISM非製造業景気指数が判断基準の50を下回り、2022年以来の縮小圏に低下していた。サービス業の減速が示唆されており、米雇用統計でも特にレジャー・接客部門の就業者数が4月は5000人増に留まっていた。米企業の1-3月期決算でもマクドナルド<MCD>やスターバックス<SBUX>のような企業は春以降、米消費者の財布の紐が固くなっていることに揃って言及している。 

 FRBが特に懸念していたサービス業のインフレが今後、落ち着いて来るのではとの期待感もあり、短期金融市場ではFRBが秋以降利上げを開始し、年内2回の利下げでコンセンサスを形成しようとしている。米大手証券からは、環境がそろえば、7月利下げ開始の可能性もあるとの指摘も出ていた。その意味では来週の米インフレ指標は、かなり重要なポイントとなりそうだ。

 「FRBが依然金利を制限的な水準に維持しているため、米経済の軟着陸を宣言するのは少し早い気がするが、4月の米雇用統計は、その着地点への道筋を明確にするものだ」とのコメントも聞かれた。

 1-3月期の決算はピークを過ぎたものの、投資家は火曜日のディズニー<DIS>を含め、今週発表される主要企業の決算に注目している。「1-3月期決算は利益に助けられ企業業績は回復した。全体的な業績の底堅さにより、株式の下値は限定的であろう」といった声も聞かれる。

 アップル<AAPL>が3日ぶりに時間外で小反落。バフェット氏率いるバークシャー<BRK.B>が同社株を一部売却していたことが明らかとなった。

 女性用アパレルのビクトリアズ・シークレット<VSCO>が時間外で下落。アナリストが投資判断を「売り」に引き下げ、目標株価を従来の19ドルから15ドルに引き下げた。

 メディア大手のパラマウント・グローバル<PARA>が時間外で上昇。同社はスカイダンス・メディア社を率いるエリソン氏と身売り交渉を行っていたが、同社の取締役らによる特別委員会は、エリソン氏に対し、協議はもう独占的なものではないと通告したと伝わった。同社に関してはソニーグループ<6758>とアポロ・グローバル<APO>が共同で260億ドル規模の買収案を提示している。

 鉄鋼のUSスチール<X>が時間外で上昇。日本製鉄<5401>が同社買収で合意しているが、バイデン政権や米議会の一部から反対が出ている。しかし、EUは先ほど買収計画を承認した。また、アナリストが投資判断を「買い」に引き上げている。

 ネット証券のロビンフッド<HOOD>が時間外で下落。先ほど、米証券取引委員会(SEC)のスタッフが執行措置の計画を同社に正式通告したと伝わった。

(NY時間09:07)(日本時間22:07)時間外
USスチール<X> 37.05(+0.58 +1.59%)
パラマウント<PARA> 13.43(+0.54 +4.19%)
ビクトリアズ<VSCO> 16.77(-0.78 -4.44%)
ロビンフッド<HOOD> 17.70(-0.25 -1.39%)

アップル<AAPL> 182.34(-1.04 -0.57%)
マイクロソフト<MSFT> 408.55(+1.89 +0.46%)
アマゾン<AMZN> 186.30(+0.09 +0.05%)
アルファベット<GOOG> 169.02(+0.03 +0.02%)
テスラ<TSLA> 183.40(+2.21 +1.22%)
メタ<META> 455.35(+3.39 +0.75%)
エヌビディア<NVDA> 892.55(+4.66 +0.52%)
AMD<AMD> 153.53(+2.93 +1.95%)
イーライリリー<LLY> 739.80(+4.83 +0.66%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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