市場ニュース

戻る
 

【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

ビプロジー <日足> 「株探」多機能チャートより

■ビプロジー <8056>  3,898円 (-700円、-15.2%) ストップ安

 東証プライムの下落率トップ。BIPROGY <8056> [東証P]がストップ安。4月30日の取引終了後に24年3月期の連結決算発表にあわせ、25年3月期の業績予想を開示した。今期の経常利益は前期比3.9%増の355億円を見込む。また、前期の期末配当予想を5円増額したうえで、今期の年間配当予想は前期と横ばいの100円とした。経常利益は前期に続き過去最高を見込むものの、今期の増益率は前期(13.9%)から鈍化する格好となっており、物足りないと受け止めた投資家の売りが膨らんだようだ。今期の売上収益は前期比4.0%増の3850億円を見込む。同社は今後3カ年の中期経営計画も公表した。最終年度となる27年3月期に売上収益4200億円、調整後営業利益率11.0%に伸ばす目標。配当性向の目標は40%以上(24年3月期実績は39.8%)とした。

■日本調剤 <3341>  1,359円 (-180円、-11.7%)

 東証プライムの下落率2位。日本調剤 <3341> [東証P]が急反落。4月30日の取引終了後、24年3月期の連結決算を発表した。前期の最終利益は前の期比42.7%減の25億5300万円となり、計画の43億円を下回って着地した。25年3月期の最終利益は前期比44.9%増の37億円を予想するものの、前期の従来計画を下回る水準。今期の経常利益に関しては同31.1%減の65億円となる見通しを示しており、業況を懸念した売りを促したようだ。調剤薬局事業と医薬品製造販売事業でそれぞれ減損損失を計上し、前期の最終利益を押し下げた。今期の売上高は前期比9.8%増の3738億円を計画。新規出店の効果を見込む一方、賃金のベースアップや調剤システムの更新に伴う費用計上の影響もあって経常減益を予想する。

■日揮HD <1963>  1,349円 (-172.5円、-11.3%)

 東証プライムの下落率4位。日揮ホールディングス <1963> [東証P]が3日ぶり急反落。4月30日の取引終了後、24年3月期の連結業績に関し、これまで160億円の黒字を見込んでいた営業損益が190億円の赤字(前の期は366億9900万円の黒字)で着地したようだと発表。これをネガティブ視した売りが膨らんだ。第3四半期(23年10-12月)に損失を計上したタイの化学案件で、追加のコストとリスク対応費用を見込む。サウジアラビアの石油・ガス案件での損失引き当てや、海外子会社での追加の損失計上及び損失引き当ても実施し、損益を押し下げる要因となる。一方、売上高は8300億円(前の期比36.8%増)と、従来の計画を300億円上回って着地したもようだとしている。

■スミダコーポ <6817>  1,114円 (-139円、-11.1%)

 東証プライムの下落率5位。スミダコーポレーション <6817> [東証P]が3日ぶり急反落。4月30日取引終了後に発表した1-3月期連結決算は、売上高が前年同期比2.1%増の363億1300万円、最終利益が同71.8%減の3億4800万円だった。通期で増収・最終増益を見込んでいるだけに失望売りを誘ったようだ。車載関連の需要が好調だったほか、xEV(電動車)向けの急速充電インフラも堅調で売上高は増加した。一方、前年同期に中国ゼロコロナ政策解除に伴うペントアップ需要があった反動で工場操業度が低下したこと、製造間接費が増加したことが利益面で響いた。なお、通期見通しは据え置いている。

■平和不 <8803>  3,930円 (-440円、-10.1%)

 東証プライムの下落率7位。平和不動産 <8803> [東証P]が3日ぶりに急反落。同社は4月30日大引け後(15:00)に決算を発表、24年3月期の連結経常利益は前の期比18.8%増の114億円に伸びたが、25年3月期は前期比6.7%減の107億円に減る見通しとなったことで嫌気されたようだ。

■東エレデバ <2760>  5,180円 (-560円、-9.8%)

 東証プライムの下落率9位。東京エレクトロン デバイス <2760> [東証P]が3日ぶり急反落。4月30日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を前期比5.3%減の2300億円、純利益を同12.9%減の87億円と発表。前期から一転減収減益となる見通しを示したことが嫌気された。在庫調整の影響を受けて半導体市場は弱含みで推移する状況から徐々に回復していくと想定する。配当予想は年117円(前期は株式分割考慮ベースで135円)を見込んだ。同時に発表した24年3月期決算は売上高が前の期比1.1%増の2428億8800万円、純利益が同13.8%増の99億8600万円だった。あわせて現行の中期経営計画に続く、新たな中計「VISION2030」を発表した。最終年度となる30年3月期に売上高3000億~3500億円、ROE20%以上とする目標を掲げた。

■コーテクHD <3635>  1,356円 (-119円、-8.1%)

 コーエーテクモホールディングス <3635> [東証P]が急反落。4月30日の取引終了後に発表した25年3月期連結業績予想で、純利益300億円(前期比11.2%減)と2ケタ減益を見込み、年間配当予想を前期比6円減の48円としたことが嫌気された。売上高は900億円(同6.4%増)を見込む。エンタテインメント事業で、パッケージゲームにおいて複数の新作の発売を予定しているほか、スマートフォンゲームで既存タイトルの収益性向上を図る方針。一方、アミューズメント事業では既存店の収益力の強化と新規出店を計画する。ただ、前期に受取利息、有価証券売却益などを計上した反動などにより、最終利益は減益となる見通しだ。なお、24年3月期決算は、売上高845億8400万円(前の期比7.9%増)、純利益337億9200万円(同9.2%増)だった。

■中国電 <9504>  1,000円 (-85.5円、-7.9%)

 中国電力 <9504> [東証P]が急反落。4月30日取引終了後、25年3月期連結業績予想について売上高を前期比14.0%減の1兆4000億円、純利益を同62.5%減の500億円とした。配当予想も前期比25円減の10円としており、これを嫌気した売りが出た。燃料費調整額や総販売電力量の減少を見込む。原発稼働による収支改善はあるものの、燃料費調整制度の期ずれ差益の縮小や送配電事業の利益減が響く見通し。同時に発表した24年3月期決算は売上高が前の期比3.9%減の1兆6287億円、純利益が前の期の赤字から1335億100万円の黒字に転換して着地した。あわせて、島根原発2号機の営業運転再開に向けた工程を延期することを明らかにした。安全対策工事が長期化する見通しとなったため。燃料装荷開始を今年10月(延期前6月)、原子炉起動と発電機並列を12月(同8月)、営業運転再開を2025年1月(同今年9月)とした。

■トランコム <9058>  5,320円 (-430円、-7.5%)

 トランコム <9058> [東証P]が3日ぶりに急反落。同社は4月30日大引け後(15:40)に決算を発表、24年3月期の連結経常利益は前の期比5.6%減の71.5億円になり、25年3月期も前期比1.6%減の70.4億円に減る見通しとなったことで嫌気されたようだ。これで4期連続での減益になる。同時に、前期の年間配当を132円→136円(前の期は128円)に増額し、今期も前期比12円増の148円に増配する方針とした。

■トランスコス <9715>  3,200円 (-215円、-6.3%)

 トランス・コスモス <9715> [東証P]が3日ぶりに急反落。同社は4月30日大引け後(15:00)に決算を発表、24年3月期の連結経常利益は前の期比40.3%減の137億円に落ち込んだことで嫌気されたようだ。なお、25年3月期の業績見通しは開示しなかった。

■東競馬 <9672>  4,130円 (-225円、-5.2%)

 東京都競馬 <9672> [東証P]が続急落。同社は4月30日大引け後(15:00)に決算を発表、24年12月期第1四半期(1-3月)の連結経常利益は前年同期比3.4%減の28.1億円に減ったことで嫌気されたようだ。1-6月期(上期)計画の60億円に対する進捗率は46.8%にとどまったものの、5年平均の40.6%は上回った。

※1日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均