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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):エクサWiz、さくらネット、三井不

エクサWiz <日足> 「株探」多機能チャートより
■エクサウィザーズ <4259>  617円  +100 円 (+19.3%) ストップ高   本日終値
 エクサウィザーズ<4259>がストップ高。18日の取引終了後、第一三共<4568>とのAI活用による創薬プロジェクトを巡り、病気の原因となる標的タンパク質のなかでも高難易度のターゲットに関して良質なヒット化合物を取得するといった成果を得られたと発表しており、好感されたようだ。超大規模バーチャルスクリーニングの開始からわずか約2カ月の短期間で、約60億種類の化合物群から約400の有望な化合物を絞り込み、選択することに成功した。選択した化合物の中からは、ヒット化合物としての良好な活性を示す結果が得られたという。

■さくらインターネット <3778>  7,570円  +430 円 (+6.0%)  本日終値
 さくらインターネット<3778>が大幅高で3連騰と戻り足を強めている。前日にストップ高に買われる人気となったが、きょうも目先筋の利益確定売りを吸収し、一時890円高と値を飛ばし7営業日ぶりに8000円台を回復する場面があった。同社は経済産業省からクラウド基盤の整備を目的とした「クラウドプログラム」の供給確保計画で認定を受け、生成AI開発の基盤づくりで活躍が期待されている。また、米国で人工知能(AI)関連のシンボルストックとなっているエヌビディア<NVDA>が、データセンター向けGPUの供給でさくらネットと連携する方針を示すなどエヌビディア関連の最右翼としても注目度が高い。エヌビディアは現地時間18日に行われた開発者会議でAI向け次世代GPU「GB200」を今年後半に出荷することを発表、現在の主力である「H100」と比較して処理速度が最大30倍という高性能商品で市場の耳目を驚かせた。これがさくらネットの株価を改めて刺激する格好となっている。

■熊谷組 <1861>  4,265円  +220 円 (+5.4%)  本日終値
 熊谷組<1861>が急反発し、昨年来高値を更新した。18日の取引終了後、投資ファンドであるオアシス・マネジメントが同社の株式を買い増していたことが明らかになり、これを思惑視した買いが入ったようだ。同日に財務省に提出された変更報告書によると、オアシス側の保有比率は7.07%から10.21%に上昇した。保有目的は「ポートフォリオ投資および重要提案行為」。報告義務発生日は14日となっている。

■三井不動産 <8801>  4,763円  +243 円 (+5.4%)  本日終値
 三井不動産<8801>が後場に上げ幅を拡大し、新高値をつけた。日銀がこの日まで開いた金融政策決定会合で、マイナス金利政策の解除と長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)の撤廃を決めた。今後は短期金利の操作を政策手段として、無担保コールレート(オーバーナイト物)について0~0.1%程度で推移するよう市場調節を行う方針。17年ぶりの政策金利の引き上げとなるが、長期国債の買い入れに関しては、これまでとおおむね同額程度の金額での買い入れを継続するという。今回の政策枠組みの見直しに関し、日銀は「現時点の経済・物価見通しを前提にすれば、当面、緩和的な金融環境が継続する」との見方を示している。マイナス金利解除後も緩和環境が続き、国内金利の上昇は抑制されるとの見方から、不動産株への買いが誘発されたようだ。住友不動産<8830>や三菱地所<8802>も強含みで推移している。

■日本トムソン <6480>  684円  +34 円 (+5.2%)  本日終値
 日本トムソン<6480>は急伸。半導体製造装置向けを主力に直動案内機器を製造、自社技術で開発したニードルベアリングでも評価が高い。生成AI市場の拡大を背景とした世界的な半導体設備増強の動きが追い風として意識される局面となっている。24年3月期は営業利益段階で前期比63%減益予想と落ち込むものの、25年3月期は2ケタ以上の増益で回復トレンド入りする可能性が高い。0.6倍台の低PBRもポイントで株主還元強化に対する期待感も株高を後押ししている。きょうは684円まで上値を伸ばし、昨年来高値を更新した。

■ニデック <6594>  6,099円  +218 円 (+3.7%)  本日終値
 ニデック<6594>続伸しフシ目の6000円大台を回復。株価は昨年秋口から底値圏もみ合いの動きにあったが、足もと機関投資家とみられる大口の買いで出直り歩調を強めている。24年3月期は売上高、利益ともに過去最高更新見通しにあり、営業利益は前期比80%増の1800億円を見込んでいる。育成中の電気自動車(EV)向けモーターの需要拡大にやや不透明感も漂い、最近は米テスラ<TSLA>の株価低迷が同社への連想売りを誘発していた面もあった。ただ、実態面では産業用モーターの牽引により25年3月期も大幅増益での連続最高益更新が見込まれており、見直し買いを呼び込んでいる。テスラの株価も前日の米国株市場で続急伸をみせたことで、これも追い風材料となっている。

■住石ホールディングス <1514>  1,988円  +60 円 (+3.1%)  本日終値
 住石ホールディングス<1514>は大幅続伸。東京証券取引所が19日から、同社株の信用取引に関する規制を解除すると発表。短期資金の流入が活発化するとの思惑が働いているようだ。日本証券金融も同日付で増担保金徴収措置を解除すると発表した。

■山田コンサル <4792>  1,802円  +53 円 (+3.0%)  本日終値
 山田コンサルティンググループ<4792>が高い。この日昼ごろ、東海東京フィナンシャル・ホールディングス<8616>傘下でM&Aアドバイザリーを手掛けるピナクルを子会社化すると発表。収益貢献への期待が高まっている。東海東京が保有するピナクル株7割を取得する。株式譲渡実行日は3月29日を予定している。

■三菱倉庫 <9301>  4,910円  +143 円 (+3.0%)  本日終値
 三菱倉庫<9301>が反発した。18日の取引終了後、昨年7月に公表していた自社株買いの終了とともに、消却する自社株数が確定したと発表した。取得した自社株の消却方針自体は昨年7月の段階で示されていたが、予定通り消却することとなり、株式の再放出による潜在的な需給悪化リスクが後退したと受け止めた投資家の買いが入ったようだ。消却株式数は発行済み株式総数の2.9%に相当する237万6500株。消却予定日は4月12日とする。

■日立製作所 <6501>  13,070円  +370 円 (+2.9%)  本日終値
 日立製作所<6501>が高い。この日、米半導体大手エヌビディア<NVDA>と協業すると発表。今後の展開に期待が高まっている。日立のOT(制御・運用技術)領域でのリーダーシップやデジタルソリューションと、エヌビディアの生成AIに関するノウハウを組み合わせ、デジタルトランスフォーメーション(DX)による社会イノベーションを加速するという。次世代デジタルツイン環境の開発・活用をはじめ、互いのサービスやプラットフォームの統合、新たなAIソリューションの提供などを行う。

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