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【特集】大塚竜太氏【週明けの日経平均急騰、日米金融会合でどうなる?】(1) <相場観特集>

大塚竜太氏(東洋証券 ストラテジスト)

―先物主導で戻り足加速、為替相場の動向にも視線集まる―

 18日の東京株式市場は先物主導で日経平均株価は大幅高に買われた。引け際一段高で1000円あまりの上昇をみせ、一気に3万9000円台後半まで駆け上がった。日程面ではあすに予定される日銀の金融政策決定会合の結果発表と植田和男日銀総裁の記者会見に注目が集まっている。また、今週央の20日には米国で連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が開示されるが、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見と合わせてマーケットの関心は高い。果たしてこの2つのビッグイベント通過後、マーケットはどう動くのか。ここ円安方向に振れる外国為替市場の動向もあわせて、第一線で活躍する市場関係者2人に意見を聞いた。

●「中期上昇波で押し目は買い向かって正解」

大塚竜太氏(東洋証券 ストラテジスト)

 東京市場は目先買い意欲が旺盛で、週明けの日経平均は想定以上に上げ幅が大きくなった。これは個別株の実需買いというよりは先物の買い戻しに伴う浮揚力が働いた格好だが、目先はその反動が出たとしても基本的に相場の中期上昇波動は維持されるとみている。あす結果が発表される日銀の金融政策決定会合ではマイナス金利解除の可能性が高いが、これは現時点でマーケットは織り込みが進んだ状態にある。加えて日銀によるETF買い入れの停止やイールドカーブ・コントロールの撤廃の可能性なども取り沙汰されているが、仮にこれらが現実化しても、ネガティブな反応は限定的なものにとどまりそうだ。むしろアク抜け感が想定され、これが意識されたことで足もと前倒し的に空売り筋による先物のショートカバーが入ったとみられる。

 一方、米国ではFRBによる利下げのタイミングと年内の実施回数にマーケットの関心が向いている。これまでの6月利下げ実施のコンセンサスが若干後ずれし、7月という見方も出始めているが、金融政策の動向は米経済の強さと表裏一体であるため、一概に株式市場に悪い方向に作用するとは言い切れない。利下げ回数が減っても、ノーランディング状態で米経済が推移するのであれば、株式市場が売り転換する根拠には乏しい。そして米株市場が強調展開を維持できれば、東京市場にとっても追い風となる。

 東京市場ではここから3月末にかけて、駆け込みでの配当権利取りの動きが見込まれるほか、機関投資家による配当再投資の動きも全体相場の下支え要因となる。一方で日経225採用銘柄の入れ替えに伴い差し引きで売り需要が発生することや、期末特有のリバランスの売り圧力が働くことも考えられ、需給面ではどっちつかずだが、企業のファンダメンタルズを冷静に評価すれば、押し目を丹念に拾って報われる公算が大きい。向こう1ヵ月の日経平均のレンジは下値が3万8000円、上値が4万1000円のゾーンで推移すると予想する。物色対象としては百貨店などの小売りセクターや、不動産セクターなど内需の好業績株に目を向けておきたい。

(聞き手・中村潤一)

<プロフィール>(おおつか・りゅうた)
1986年岡三証券に入社(株式部)。88~98年日本投信で株式ファンドマネージャーを務める。2000年から東洋証券に入社し現在に至る。

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