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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):四電工、サンバイオ、神戸鋼

四電工 <日足> 「株探」多機能チャートより
■四電工 <1939>  2,765円  +367 円 (+15.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 四電工<1939>が続急騰し年初来高値を更新。8月31日の取引終了後、24年3月期の配当予想について、中間・期末各50円の年100円から、中間・期末各60円の年120円(前期90円)へ増額修正したことが好感された。株主還元方針を連結配当性向30%以上から40%以上へ変更したのに伴い増額修正するという。

■サンバイオ <4592>  619円  +55 円 (+9.8%)  本日終値
 サンバイオ<4592>が急反発。8月31日の取引終了後、国内SB623慢性期外傷性脳損傷プログラムの製造販売承認取得の状況について発表。収量に関する課題(申請時点と比較して収量が減少)について、施策を講じた直近の製造において収量の改善を確認することができたという。今後、追加製造と並行して生産関連の審査に適時適切に対応していくことで、引き続き今期中の承認取得を目指すとしている。

■内田洋行 <8057>  6,960円  +460 円 (+7.1%)  本日終値  東証プライム 上昇率4位
 内田洋行<8057>が急動意で連日の年初来高値更新。オフィス家具や学校関連の備品を展開するが足もとの収益は好調に推移している。31日取引終了後に発表した23年7月期決算は営業利益が前の期比7%増の84億3600万円と増益を確保した。好業績を背景に株主還元にも力を入れており、前期配当は前の期比50円の大幅増額となる190円とすることも併せて発表した。また、24年7月期も増益基調を維持し、前期比2%増の86億円を予想している。これが買いを誘導する形となったが、株価は8月に入って一貫して上昇トレンドを続けていたこともあり、寄り後は利益確定売りで値を消す場面もあった。

■I-ne <4933>  3,155円  +208 円 (+7.1%)  本日終値
 I-ne<4933>が急反発。8月31日の取引終了後、東京証券取引所の承認を受けて、9月19日付で東証グロースから東証プライムへ市場変更することになったと発表しており、TOPIX連動ファンドなどによる買い需要を先取りする形で買いが入った。同社はヘアケア製品と美容家電が主力で、23年12月期は売上高415億円(前期比17.7%増)、経常利益42億円(同21.1%増)を見込む。同時に、23年12月期の配当予想を従来予想の無配から上場後初配当となる期末一括13円(前期無配)へ増額修正したことも好材料視された。市場変更を記念して上場記念配当13円を実施する。また、来期以降については配当を実施しない場合もあるものの、内部留保のバランスを取りながら行う方針としている。また、市場変更に伴う流通株式比率の基準適合を図るために、125万株の売り出しを行うと発表した。売出価格は9月11日から13日の間のいずれかの日に決定する。

■愛知製鋼 <5482>  3,920円  +255 円 (+7.0%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 愛知製鋼<5482>が続急伸で年初来高値を更新した。同社は特殊鋼メーカーで自動車業界を主要顧客としており、筆頭株主であるトヨタ自動車<7203>向けで安定した収益基盤を確立している。トヨタの自動車生産台数が回復色を強めるなか、その恩恵が波及しそうだ。業績も拡大期にあり24年3月期は営業利益段階で前期比2.5倍の80億円を見込んでいる。PBRは依然として0.3倍台に放置され株価の水準訂正余地が大きい。また、技術開発力の高さも特筆され、同社が開発したNd系異方性ボンド磁石はドローン向けで採用実績があるが、今後は世界的に普及が進む電気自動車(EV)向けでも貢献が期待される。

■神戸製鋼所 <5406>  1,901円  +71 円 (+3.9%)  本日終値
 神戸製鋼所<5406>が続急伸し、2015年8月以来の高値圏で推移している。この日は月初となり、個人投資家の関心の高い高配当銘柄に投資する株式ファンドを通じた株式市場への資金流入の思惑が広がっている。配当利回りが4%を超える同社など大手鉄鋼株が総じて堅調に推移するなか、日本経済新聞電子版は1日、「神戸製鋼所は電気自動車(EV)など電動車の部品に使う新たな鋼板を開発した」と報じた。EV部品の消費電力量の削減につながる新製品の採用拡大と収益貢献への期待もあって、神戸鋼の株価には刺激材料となったようだ。

■INPEX <1605>  2,101円  +66 円 (+3.2%)  本日終値
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が高い。31日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の10月限が前日比2.00ドル高の1バレル=83.63ドルに上昇した。サウジアラビアが日量100万バレルの自主減産を10月以降も続けるとの観測が浮上し、原油価格の上昇要因となった。また、30日に米エネルギー情報局(EIA)が発表した石油在庫統計で原油在庫が減少したことも需給の引き締まり要因と受け止められた。

■ソニーグループ <6758>  12,535円  +390 円 (+3.2%)  本日終値
 ソニーグループ<6758>が3連騰。1日、「プレイステーション(PS)5」のリモート機について、国内では11月15日に発売すると発表した。これまで年内に発売を予定しているとしていた。同社を巡っては米国時間8月30日に、PS向けのサブスクリプション制ゲームサービスの料金について、世界全体で値上げの実施が発表されていた。年末商戦に向けたゲーム機の販売拡大と、収益性の更なる向上を期待した買いが続いている。PS向けの初のリモートプレイ専用機「PlayStation Portal リモートプレーヤー」は、9月29日から予約受付を順次開始する。価格は2万9980円。

■日本M&A <2127>  833.6円  +23.5 円 (+2.9%)  本日終値
 日本M&Aセンターホールディングス<2127>が続伸。1日、日本取引所グループ<8697>の前最高経営責任者(CEO)である清田瞭氏が、日本M&Aの特別顧問に就任したと発表した。金融界で要職を務めた人物の顧問就任が事業の追い風になるとの期待から、買いが集まったようだ。清田氏は大和証券グループ本社<8601>の取締役会長を経て、2013年に東京証券取引所の社長に就任。15年から今年3月まで日本取引所のCEOを務めてきた。日本M&Aは清田氏の助言を生かし、経営基盤の強化と成長の促進を目指す。

■パナHD <6752>  1,723円  +43.5 円 (+2.6%)  本日終値
 パナソニック ホールディングス<6752>が3日続伸。8月31日の取引終了後、未定としていた24年3月期の配当予想について、中間配当は17円50銭(前年同期15円)を実施すると発表したことが好感された。なお、期末配当は引き続き未定としている。

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