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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):オリックス、ANAHD、SCSK

オリックス <日足> 「株探」多機能チャートより
■オリックス <8591>  2,639.5円  +26.5 円 (+1.0%)  本日終値
 オリックス<8591>が3日続伸。岩井コスモ証券は22日、同社株の投資判断「A」を継続するとともに、目標株価を2800円から3000円に引き上げた。第1四半期(4~6月)の連結純利益は前年同期比1.7%増の629億6600万円だった。旅館など不動産運営がリオープン進展を受けて好調に推移、保険も運用収益を伸ばした。売却益は前年同期からは減少したが、通期では過去5年平均の1068億円程度は十分可能とみている。24年3月期の同利益は会社予想の3300億円(前期比20.8%増)に対して同証券では3400億円を予想。通期配当は95円(前期は85.6円)を見込んでいる。

■ANAホールディングス <9202>  3,311円  +26 円 (+0.8%)  本日終値
 ANAホールディングス<9202>が続伸。22日に23年度冬期(23年10月29日~24年3月30日)の運航計画の一部変更を発表。羽田~青島の就航や羽田~広州、関西~北京を再開し、成田・関西~上海(浦東)の増便など、中国便を現在より2割増やして週76往復とするとしたことが好感された。中国からの団体旅行が解禁となったことを受けてのことで、日本航空<9201>も同日、成田~香港を週3便から5便へ増便すると発表し、これを好材料視した買いが入っている。

■SCSK <9719>  2,482.5円  +4.5 円 (+0.2%)  本日終値
 SCSK<9719>が3日続伸。水戸証券は22日、同社株のレーティングの「B+」を継続するとともに、目標株価を2550円から2700円に引き上げた。第1四半期(4~6月)の連結営業利益は前年同期比30.3%増の129億5000万円と好調だった。主要顧客の大型のシステム開発案件が実装フェーズに移行したことなどが貢献した。24年3月期の同利益は会社予想の540億円(前期比5.1%増)に対して550億円への増額修正を予想。25年3月期の同利益は600億円を見込んでいる。デジタルトランスフォーメーション(DX)を背景に顧客のIT投資意欲は旺盛で、基幹システムや統合基幹業務システム(ERP)刷新などの需要は強いとみている。

■ティーガイア <3738>  1,708円  +2 円 (+0.1%)  本日終値
 ティーガイア<3738>が小幅ながら3日続伸と戻り足。株価は24年3月期第1四半期(23年4~6月)決算発表で営業利益が前年同期比大幅減益となったことを受け、今月2日に急落した。しかしその後はジリジリと水準を戻している。そうしたなか、22日取引終了後に日本・アジアのフェムテック産業をリードするfermata(東京都港区)と資本提携し、フェムテック事業へ本格参入することを発表、これを材料視する形で買いを引き寄せた。同社の年間配当は75円配を前期まで5期連続で安定的に続けており、前日終値換算で4.4%の高配当利回りは魅力となっている。

■芝浦メカトロニクス <6590>  22,640円  -2,470 円 (-9.8%)  本日終値  東証プライム 下落率トップ
 芝浦メカトロニクス<6590>が急反落。22日取引終了後、株式売り出しを発表しており需給悪化を警戒する売りが優勢となった。筆頭株主の東芝<6502>とニューフレアテクノロジー、東芝保険サービスの3社が計70万3500株を売り出す。同時にオーバーアロットメントによる上限10万5500株の売り出しも実施する。東芝は保有する全株式を売却する予定だ。売出価格は8月29日から9月1日のいずれかの日に決定する。

■ネクステージ <3186>  2,949円  -316 円 (-9.7%)  本日終値  東証プライム 下落率2位
 ネクステージ<3186>やIDOM<7599>など中古車関連株の一角が売られた。中古車販売大手ビッグモーターによる保険金不正問題が取り沙汰されるなか、同業のグッドスピード<7676>が自動車修理の保険金を水増し請求していたことが22日に伝わった。一部企業の不正問題が業界全体に波及するとの懸念が強まり、中古車関連株には先行き不透明感が漂っている。

■タムロン <7740>  4,500円  -155 円 (-3.3%)  本日終値  東証プライム 下落率7位
 タムロン<7740>が反落。22日の取引終了後、辞職を申し出た鯵坂司郎社長が同日付で辞任したと発表した。会社発表によると、鯵坂氏が出張に第三者女性を同伴させ、経費を私的に流用した旨の内部通報があったことを契機として調査を行った結果、鯵坂氏が少なくとも過去5年間、月に複数回にわたり同女性が関与する特定の飲食店で飲食し、費用を会社に負担させていた事実が発覚したという。これを受けて、ガバナンスへの懸念が強まっているようだ。なお、社長後任には桜庭省吾副社長が就任した。

■日清紡ホールディングス <3105>  1,067円  -15 円 (-1.4%)  本日終値
 日清紡ホールディングス<3105>が反落。22日の取引終了後、23年12月期の連結業績予想について、売上高を5570億円から5360億円(前期比3.9%増)へ、営業利益を240億円から150億円(同2.8%減)へ、最終損益を180億円の黒字から190億円の赤字(前期197億4000万円の黒字)へ下方修正したことが嫌気された。ブレーキ事業の一翼を担う子会社TMDフリクション・グループ株式を譲渡するのに伴い約380億円を特別損失として計上する見込みであることに加えて、水・河川情報システムなど無線分野の予算減により官公庁向け案件が減少している無線・通信事業や、スマートフォンやパソコンの需要回復の遅れにより民生品が低迷しているマイクロデバイス事業の売り上げが想定よりも減少していることが要因としている。

■ナガセ <9733>  1,992円  -18 円 (-0.9%)  本日終値
 ナガセ<9733>が続落。22日取引終了後、株式売り出しを発表しており需給悪化を警戒する売りが優勢となった。大株主の永瀬昭幸社長らが300万株を売り出す。同時にオーバーアロットメントによる上限45万株の売り出しも実施する。売出価格は9月4日から7日のいずれかの日に決定する。今回の売り出しでスタンダード市場の流通株式比率の上場維持基準である25%を満たすことを計画している。

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