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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:フタバ、アマノ、シンプレクス

フタバ <日足> 「株探」多機能チャートより
■フタバ産業 <7241>  644円  +53 円 (+9.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 フタバ産業<7241>が大幅続伸、今月25日につけた年初来高値604円を気配値のまま上回り新値街道に再突入した。骨格プレス部品を手掛けるトヨタ系自動車部品メーカーで自動車のマフラーを主力とするが、電気自動車(EV)分野の戦略商品開発にも力を入れている。足もとの業績は部品供給不足の影響で低下していた客先稼働率が回復したことで会社側想定を上回って好調に推移している。27日取引終了後、24年3月期の業績予想の修正を発表、営業利益は従来計画の90億円予想から110億円(前期比43%増)に大幅増額した。これが好感される形で株価が押し上げられている。PER10倍弱で、PBRは0.5倍台と株価指標面でも割安感が強く、水準訂正狙いの買いが集中した。

■アマノ <6436>  3,201円  +246 円 (+8.3%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 アマノ<6436>が急反発し、2020年1月以来、およそ3年半ぶりの高値をつけた。27日の取引終了後に発表した24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算は、売上高が前年同期比15.3%増の318億4000万円、最終利益が同2.0倍の15億5700万円だった。大幅増益となったことが売り方の買い戻しを誘発し、株高に弾みがついた。アマノ単体のパーキングシステムが大きく伸長したほか、清掃ロボットが好調のクリーンシステムも増収となった。国内のグループ会社では、就業管理のクラウドサービス事業が引き続き堅調だったほか、改正電子帳簿保存法への対応ニーズを背景に、デジタルタイムスタンプ事業が好調だった。

■シンプレクス <4373>  2,743円  +190 円 (+7.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 シンプレクス・ホールディングス<4373>は年初来高値更新。27日の取引終了後に発表した4~6月期(第1四半期)決算は、売上高が前年同期比16.9%増の94億400万円、営業利益が同27.5%増の17億800万円だった。大幅な増収増益となったことが好感され、買いが入った。システムインテグレーション、運用サービスの売り上げが好調だったことが業績に貢献。新卒社員数の増加や研修強化などで費用が増えたものの、増収効果で吸収した格好となった。通期見通しは据え置いた。

■伊勢化学工業 <4107>  7,970円  +550 円 (+7.4%)  11:30現在
 伊勢化学工業<4107>が全体波乱含みの地合いのなか、カイ気配スタートで大幅高。9%超の上昇で一気に8100円台まで水準を切り上げる場面があった。ヨウ素生産で国内首位、世界でも屈指の存在だが、ここヨウ素市況が堅調で収益に追い風となっている。同社が27日取引終了後に発表した、23年12月期上期(1~6月)決算は営業利益が前年同期比64%増の24億5800万円と急拡大しており、これがポジティブ材料視され株価水準を切り上げる形となった。なお、23年12月期の営業利益は前期比20%増の45億円を予想しているが、上期時点での対通期進捗率は54.6%となった。

■ジェコス <9991>  950円  +58 円 (+6.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
 27日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は76%増益で着地」が好感された。
 ジェコス <9991> [東証P] が7月27日大引け後(15:00)に決算を発表。24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比75.9%増の13.7億円に拡大し、4-9月期(上期)計画の20億円に対する進捗率は68.6%に達し、5年平均の46.6%も上回った。
  ⇒⇒ジェコスの詳しい業績推移表を見る

■相鉄ホールディングス <9003>  2,672円  +151.5 円 (+6.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位
 相鉄ホールディングス<9003>が大幅続伸となっている。同社は27日取引終了後、24年3月期通期の連結業績予想修正を発表。営業利益の見通しを従来の193億円から223億円(前期比55.4%増)に引き上げたことが好感されているようだ。営業収益の予想も2694億円から2729億円(同9.3%増)に上方修正。鉄道業やホテル業で需要の回復傾向がみられることが主な要因だとしている。

■三菱鉛筆 <7976>  1,729円  +86 円 (+5.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 三菱鉛筆<7976>が急反発した。27日の取引終了後、23年12月期第2四半期累計(1~6月)の連結決算は、最終利益が前年同期比13.5%増の44億3600万円となった。通期計画に対する進捗率は約62%に上ったほか、直近3カ月の4~6月期でも大幅な最終増益となっており、業績の上振れを期待した買いが入ったようだ。第2四半期累計の売上高は同7.0%増の362億4000万円だった。海外ではサインペンによる市場開拓が奏功。欧州を中心に海外売上高が増加した。国内市場での個人消費の緩やかな回復も収益を下支えした。

■富士電機 <6504>  6,248円  +230 円 (+3.8%)  11:30現在
 富士電機<6504>が3日ぶりに反発している。同社は27日取引終了後、24年3月期通期の連結業績予想修正を発表。営業利益の見通しを従来の940億円から960億円(前期比8.0%増)に引き上げたことが好感されているようだ。売上高予想も1兆500億円から1兆600億円(同5.0%増)に上方修正。部門別では「パワエレ エネルギー」「パワエレ インダストリー」「半導体」の売り上げ見通しをそれぞれ引き上げた。

■日清製粉グループ本社 <2002>  1,799円  +61 円 (+3.5%)  11:30現在
 日清製粉グループ本社<2002>は全般軟調相場に抗して大きく買いが優勢。1700円台前半のもみ合いを上放れる動きとなっている。同社が27日取引終了後に発表した23年4~6月期決算は売上高が前年同期比10%増の2081億9100万円と2ケタ伸長を達成、営業利益は同34%増の118億6000万円と大幅な伸びを示した。経済再開に伴う外出機会の増加で総菜類の販売が増加し売上高を押し上げたほか、小麦粉製粉の副産物である「ふすま」の販売価格上昇で利益採算が改善した。また、売上高の3分の1を占める海外事業は円安効果が発現し増収となった。これを評価する形で投資資金を呼び込んでいる。

■愛三工業 <7283>  1,178円  +36 円 (+3.2%)  11:30現在
 愛三工業<7283>が続伸し、年初来高値を更新した。同社は27日取引終了後、24年3月期第1四半期(4~6月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比57.9%増の39億3100万円となり、上半期計画68億円に対する進捗率が57.8%に達したことが好感されているようだ。売上高は同37.6%増の691億3100万円で着地。半導体の供給不足が解消したことを背景に、自動車メーカー各社の生産が高水準で推移していることが追い風となった。なお、上半期及び通期の業績予想は従来計画を据え置いている。

■第一生命HD <8750>  2,749.5円  +55 円 (+2.0%)  11:30現在
 第一生命ホールディングス<8750>や三井住友フィナンシャルグループ<8316>など金融株が逆行高となっている。28日付の日本経済新聞朝刊が「日銀は28日に開く金融政策決定会合で長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の修正案を議論する」と報じた。長期金利の操作の上限は0.5%のまま据え置く一方、市場動向に応じて0.5%を一定程度超えることも容認する案が浮上しているという。過去のマネタリーベース年間増加額80兆円の目標と同じように、YCCにおける長期金利変動許容幅のメドに関しても、形骸化する可能性が市場の一部では意識されているようだ。国内金利の上昇による利ザヤ改善を期待した買いが金融株を押し上げている。千葉興業銀行<8337>やふくおかフィナンシャルグループ<8354>など地銀株も堅調。東証の業種別指数で、銀行業と保険業はプラス圏で推移している。

■マクセル <6810>  1,566円  +4 円 (+0.3%)  11:30現在
 マクセル<6810>が反発している。27日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)連結決算が、売上高322億2500万円(前年同期比横ばい)、営業利益20億2400万円(同57.4%増)、純利益23億4600万円(同42.6%増)と大幅増益だったことが好感されている。国内コンシューマー製品販売事業の移管による影響はあったものの、自動車市場の回復や半導体部品調達の改善により、車載光学部品、半導体関連製品ともに増収となった光学・システム事業が好調で売上高は横ばいとなった。また、同事業で第3四半期以降に計画されていたライセンス収入の前倒し計上もあり大幅増益となった。なお、24年3月期通期業績予想は、売上高1330億円(前期比0.2%増)、営業利益75億円(同33.0%増)、純利益52億円(同0.1%増)の従来見通しを据え置いている。

■日野自動車 <7205>  564.7円  -64.9 円 (-10.3%)  11:30現在  東証プライム 下落率2位
 日野自動車<7205>が大幅安。27日の取引終了後に4~6月期(第1四半期)決算を発表。最終損益が前年同期の黒字から165億2400万円の大幅赤字に転落しており、これを嫌気した売りが出ている。半導体不足による車両生産遅れの回復やコロナ禍からの観光需要の回復を背景に、売上高は前年同期比4.5%増の3719億1400万円と増加した。ただ、損益面では海外売上台数の減少や材料市況の悪化に加え、エンジン認証不正問題に関する特別損失130億5900万円が大きく響いた。なお、通期の増収・最終黒字見通しは据え置いている。

■オムロン <6645>  7,614円  -803 円 (-9.5%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位
 オムロン<6645>が大幅続落。同社が27日取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)の連結業績は、営業利益が前年同期比19.9%増の143億400万円だった。欧州向けに血圧計の販売が伸びたことなどが寄与した。ただ、制御機器などが伸び悩むなか市場予想には届いていないとの見方が強まった。24年3月期予想の同利益1020億円に対する進捗率も約14%にとどまっていることも警戒された様子だ。

■システナ <2317>  269円  -21 円 (-7.2%)  11:30現在  東証プライム 下落率6位
 27日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は5%減益で着地」が嫌気された。
 システナ <2317> [東証P] が7月27日大引け後(16:00)に決算を発表。24年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比5.2%減の17.8億円に減り、通期計画の106億円に対する進捗率は16.7%となり、5年平均の21.5%とほぼ同水準だった。
  ⇒⇒システナの詳しい業績推移表を見る

■ログリー <6579>  857円  +150 円 (+21.2%) ストップ高   11:30現在
 ログリー<6579>がストップ高の水準となる前日比150円高の857円に買われた。27日の取引終了後、マイクロアド<9553>との間での資本・業務提携契約の締結を発表。今後の収益貢献を期待した買いが入ったようだ。ログリーの岸本雅久取締役CFO(最高財務責任者)が保有する同社株式の一部23万4940株を、マイクロアドが1株733円で市場外の相対取引により取得する。取得日は8月16日を予定し、マイクロアドの議決権所有割合は10.01%となる。ログリーは手取り概算で約1億600万円を調達し、短期借入金の返済などに充てる。業務提携は7月27日から開始した。「LOGLY lift」関連ビジネスの案件創出や営業力の強化のほか、マイクロアドの子会社との合弁会社における広告サービス事業の拡大を目指す。

■グローバルダイニング <7625>  465円  +80 円 (+20.8%) ストップ高買い気配   11:30現在
 グローバルダイニング<7625>はカイ気配。27日の取引終了後に23年12月期業績予想の上方修正を発表。売上高を100億200万円から109億8300万円(前期比14.9%増)へ、営業利益を3億円から5億6900万円(同2.5倍)へ引き上げており、これを好感した買いが膨らんでいる。インバウンド需要の復活や人流増加に伴う既存店の客数・客単価の伸びが寄与。各種コストが増加しているものの、増収によって吸収できる見通し。

●ストップ高銘柄
 グローバルダイニング <7625>  465円  +80 円 (+20.8%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、2銘柄

●ストップ安銘柄
 Speee <4499>  2,444円  -500 円 (-17.0%) ストップ安   11:30現在
 ドリコム <3793>  540円  -100 円 (-15.6%) ストップ安売り気配   11:30現在
 以上、2銘柄

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