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【市況】米国で自動車の評価額を超えるローンを抱える人が増加

 米消費者の間で自動車の評価額を超えるローンを抱える人が増えていることが、米信用調査会社トランスユニオンと市場調査会社JDパワーが公表した報告書で分かった。ブルームバーグが伝えた。コロナ禍で劇的に値上がりした自動車の価値が下がっていることが背景にある。

 調査によると、中古車のローン資産価値(LTV)比率は第1四半期(1-3月)に125となり、2021年同時期の104から上昇した。LTV比率が125とは、借り手のローンが自動車価値の125%に相当することを意味するという。

 トランスユニオンのシニアバイスプレジデント、サトヤン・マーチャント氏は発表文で「自動車価格の値上がりと全般的なインフレ高止まりを受けて、中古車を入手するのに平均を上回るLTV比率で始める消費者が増えている」と指摘。

 LTVの上昇は、今後延滞が増える予兆となる可能性がある。自動車の評価額を超えるローン残高を示すネガティブエクイティは近年、大きく膨らんでおり、中にはディーラーに足を踏み入れる時点ですでに1万ドル相当のネガティブエクイティを抱えている消費者もいる。

 自動車の価値は今後さらに下がる見通しと報告書は指摘しており、貸し手にとっては警戒すべき兆候だという。

出所:MINKABU PRESS

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