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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):オムロン、クリングル、QDレーザ

オムロン <日足> 「株探」多機能チャートより
■オムロン <6645>  7,105円  -134 円 (-1.9%)  本日終値
 オムロン<6645>が軟調。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が20日付でオムロンの目標株価を7200円から7000円に引き下げた。これをネガティブに受け止めた投資家の売りが株価の重荷となったようだ。23年3月期第1四半期(22年4~6月)の業績に対する上海でのロックダウンの影響が会社の想定よりも大きく、半導体不足や素材価格・物流費の高騰に伴う生産問題など、外部環境の変化に対する同社の対応力が依然として課題であることも再認識されたと指摘。同証券による24年3月期の1株利益(EPS)予想を318円(従来は327.2円)に引き下げた。投資判断は「ニュートラル」を継続する。

■クリングルファーマ <4884>  1,242円  +237 円 (+23.6%) 一時ストップ高   本日終値
 クリングルファーマ<4884>が鮮烈な上げ足をみせている。前日に続く急伸できょうは一時ストップ高に買われた。同社は肝細胞増殖因子(HGF)タンパク質を活用した難治性疾患の治療薬の研究開発を行っている。足もとの業績は赤字ながら再生医療分野での独自技術が脚光を浴びており、今月1日には慶応大学と協業で進めている慢性期完全脊髄損傷に対する複合治療に世界で初めて成功したことを発表し、耳目を集めた経緯がある。目先新たな買い材料が出現したわけではないものの、市場では「メッセンジャーRNAのがん治療への応用などの横軸展開や、mRNAに絡むバイオ工場が国内で稼働する状況下にあって、バイオ関連株には思惑が向かいやすい」(準大手証券ストラテジスト)という声がある。また、同社株については株式需給面でも追い風が吹く。外資系経由での貸株調達による空売りが観測されていたが、直近その買い戻しが株価に浮揚力を与えているもようだ。

■QDレーザ <6613>  633円  +100 円 (+18.8%) ストップ高   本日終値
 QDレーザ<6613>がストップ高。この日、網膜投影機器「RETISSA NEOVIEWER」とデジタルスチールカメラのセット販売に関してソニーグループ<6758>のソニーとの間で協業契約を締結したと発表。これをポジティブ視した買い注文が集まったようだ。ソニーの関連会社が運営する国内の店舗で、網膜投影機器とデジタルスチールカメラ「サイバーショット DSC-HX99」をセットで販売する。日本の直販サイトでの販売のほか、米国での販売も予定しているという。QDレーザは今回の契約による米国展開を皮切りに、日本及び米国におけるプレゼンス向上と製品の拡販につなげていくとしている。

■ソーダニッカ <8158>  860円  +93 円 (+12.1%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 ソーダニッカ<8158>が急騰。20日の取引終了後、配当予想の修正を発表し、材料視されたようだ。23年3月期の期末配当については、普通配当13円としていたこれまでの予想額に、利益計画の達成状況を勘案して実施する特別配当14円を加え、27円に見直す。年間配当予想は14円増額。普通配当で前期比10円増配の26円、特別配当で同6円増配の14円とし、合計で同16円増配の40円に修正した。

■日本山村硝子 <5210>  703円  +64 円 (+10.0%)  本日終値
 日本山村硝子<5210>が連日の大幅高。三菱製紙<3864>や日本製紙<3863>が高く、PBR(株価純資産倍率)が低水準の銘柄を物色する投資家の姿勢がこの日も顕著となっている。PBRが1倍を下回る上場企業の多さはかねてから日本の株式市場の課題となっていたが、東京証券取引所がこうした状況の改善に向け、PBR1倍割れの企業に対し、自社の資本コストや資本収益性の的確な把握と、改善に向けた取り組みなどの策定、開示を強く要請する方向で検討を進めているとされている。日山村硝のPBRは0.17倍、三菱紙は0.22倍、日本紙は0.28倍にとどまっている。PBRの向上には収益性の拡大や株主還元の強化が選択肢となることから、企業側の新たな行動を期待した買いが入ったようだ。

■いい生活 <3796>  463円  +35 円 (+8.2%)  本日終値
 いい生活<3796>は急伸。20日の取引終了後に発表した1月度の月次概況(速報)売上高が前年同月比7.6%増となり、11カ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。サブスクリプション売り上げが同8.0%増、ソリューション売り上げが同8.2%増とともに伸長した。なお、22年4月~23年1月の累計売上高は前年同期比9.9%増だった。

■リベロ <9245>  824円  +54 円 (+7.0%)  本日終値
 リベロ<9245>が高い。20日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得上限は10万株(自己株式を除く発行済み株数の1.88%)、または1億3000万円。期間は2月21日から9月30日まで。

■立川ブラインド工業 <7989>  1,322円  +66 円 (+5.3%)  本日終値
 立川ブラインド工業<7989>が連日で昨年来高値を更新。この日、中期経営計画を策定したと発表しており、これを材料視した買いが入って後場に上げ幅を拡大した。25年12月期に売上高を445億円(23年12月期予想は428億円)、営業利益を44億円(同41億円)に伸ばす計画。マーケティングと開発、生産体制を強化していく。また中期経営計画の期間中は年5円の増配を継続し、25年12月期の年間配当は46円(同36円)を計画する。

■極東産機 <6233>  555円  +23 円 (+4.3%)  本日終値
 極東産機<6233>が後場に上げ幅を拡大した。この日、御座候(兵庫県姫路市)の主力製品「御座候(ござそうろう)」の製造用に、「粉ふるい撹拌装置」を合計7台納入したと発表した。これを材料視した買いが入ったようだ。極東産機の社長は約7年前に、金融機関の立食パーティーで御座候の常務に対し、自社の内装施工用粉末接着剤の撹拌装置をベースにすれば、粉の撹拌の自動化と省力化に役立つ装置ができると提案。その後、両社での検討を経て粉ふるい装置の開発が始まり、16台の販売につながった。今回の納入は第2弾で、粉ふるい装置に新たに撹拌装置を合体させたものだという。

●ストップ高銘柄
 スマートドライブ <5137>  2,220円  +400 円 (+22.0%) ストップ高   本日終値
 ヤマト・インダストリー <7886>  1,134円  +150 円 (+15.2%) ストップ高   本日終値
 ヘッドウォータース <4011>  7,680円  +1,000 円 (+15.0%) ストップ高   本日終値
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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