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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ヘッジ対応の買いが強まりやすく、権利行使価格2万7000円~2万7500円のレンジに移行


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 27380 +450 (+1.67%)
TOPIX先物 1929.5 +29.5 (+1.55%)
シカゴ日経平均先物 27365 +435
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 19日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。決算発表が本格化するなか、ハリバートン<HAL>、ハスブロ<HAS>など予想を上回る決算が相次ぎ、買い先行で始まった。また、ロシアのノルドストリームを通じた欧州への天然ガス供給は21日にも再開されるとの報道により、世界経済への悲観的な見方が和らいだ。足元で過度なインフレへの警戒感も後退するなか、相場の底入れ期待から買いが強まった。S&P500業種別指数はすべてのセクターが上昇しており、半導体・同製造装置、メディア、耐久消費財・アパレルの上昇率は4%を超えた。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は日中大阪比435円高の2万7365円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比50円高の2万6980円で始まり、開始直後に2万6900円と下落に転じる場面も見られたが、すぐさま切り返し2万7000円を回復。米国市場の取引開始後から強いトレンドを形成し、取引終了間際には一時2万7400円まで買われ、2万7380円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップアップで始まることになりそうだ。日経225先物は6月29日の戻り高値2万7270円を一気に上回ってきたことで、ヘッジ対応の買いが強まりやすいだろう。米国で底入れ期待からリバウンド基調を強めてきたこともあり、日経225先物は6月半ばの急落局面でロングポジションを解消していたロングオンリーのファンドによる買い直す動きも意識されやすいと見られる。

 また、19日の取引終了後に決算を控えていたネットフリックス<NFLX>は日中取引で5%を超える上昇となったが、予想を上回る決算を好感し時間外取引で一時8%近い上昇を見せており、大型テック株への支援材料になるとともに、東京市場でも指数インパクトの大きい値がさハイテク株などへの刺激材料になるだろう。

 日経225先物は心理的な抵抗線だった75日移動平均線を明確に上放れる格好となり、オプション権利行使価格の2万7000円~2万7500円のレンジに移行する。VIX指数は24.50に低下しているが先週末の安値24.13を下回っておらず、リスク選好の動きはそれほど強まらない可能性はあるが、底入れ期待が高まる局面ではロングオンリーのファンドは運用成績を上げるために買わざるを得ないところでもある。2万7500円近辺での底堅い値動きが継続するようだと、2万8000円を目先のターゲットにしてくる可能性もありそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で一時14.20倍に上昇し、抵抗線として意識されている75日線を捉える場面も見られた。本日はギャップスタートから日経平均型優位の展開になる可能性があると見られ、NTロングの動きに向かわせやすい。

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