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【特集】“上昇波動”を見失わない、狙い目「割安&連続最高益」リスト <株探トップ特集>

大阪ソーダ <日足> 「株探」多機能チャートより

―ハイテク株下落も物色意欲は持続、いま拾い場の“好業績”株は―

 週明け12日の東京株式市場は、前週末9日の米株式市場でハイテク株比率の高いナスダック総合指数が大幅安したことを嫌気して、ハイテク関連銘柄が売られ、日経平均株価は、前週末比104円68銭安の1万9908円58銭となった。ただ、好業績な個別銘柄への物色意欲の強さは持続している。今回は、経常利益が連続して過去最高益更新予想の割安銘柄に注目した。

●物語コーポは焼き肉店などの月次売上高が好調推移

 物語コーポレーション <3097> が5月12日に発表した17年6月期第3四半期累計の連結決算は、売上高330億7100万円(前年同期比14.2%増)、経常利益21億7100万円(同5.5%増)となった。新規出店では、国内で直営店25店舗、フランチャイズ店15店舗、海外で5店舗の出店を実施した結果、第3四半期末での同社グループ店舗数は413店舗(直営店215店舗、フランチャイズ店189店舗、海外9店舗)となっている。17年6月期通期の連結業績は、売上高467億7900万円(前期比20.6%増)、経常利益34億円(29.8%増)と見込んでいる。なお、5月16日に発表した同社の4月の月次売上高は、既存店売上高が前年同月比2.0%増と2ヵ月連続でプラスとなった。4月は「焼肉きんぐ」を主力とする焼き肉 部門や「丸源ラーメン」を主力とするラーメン 部門が好調だった。

●プレサンスはファミリー向けマンションなどが好調推移

 関西中心にワンルームやファミリー向けのマンションの開発・販売 を手掛けるプレサンスコーポレーション <3254> の18年3月期の連結業績見通しは、売上高1265憶6200万円(前期比25.2%増)、経常利益178億1800万円(同15.6%増)と2ケタの増収増益を見込む。今期の売上高予想では、それぞれワンルームマンションは292億8200万円(前期比9.8%減)、ファミリーマンションは665億7700万円(同32.0%増)、一棟販売は193億円(同61.2%増)、ホテル販売は27億2000万円(前期実績はなし)、その他住宅販売事業は12億8000万円(同23.3%増)、その他不動産販売事業20億5500万円(同2.3倍)を見込み、不動産販売附帯事業の8億5700万円(同69.9%増)も含めて、不動産販売事業全体では、1220億7500万円(同25.5%増)の売上高を予定している。

●PALTACは中期経営計画の数値目標を上方修正

 化粧・日用品、一般用医薬品卸商社最大手のPALTAC <8283> が5月12日に発表した18年3月期の単体業績見通しは、売上高9600億円(前期比4.1%増)、経常利益230億円(同6.6%増)を見込む。今期は、3ヵ年の中期経営計画の最終年度として情報システムの強化と人材の育成に取り組み、メーカー・小売業とのさらなる連携強化により、流通全体を視野に機能強化と生産性向上を推進する。あわせて出荷能力の増強およびさらなる物流効率の向上を目的とした設備投資を行い、「営業・物流」両面の充実を図るとしている。なお、同社は今期業績予想の発表と同時に、18年3月期を最終年度とする中期経営計画の数値目標の上方修正を発表し、従来予想の売上高9300億円を9600億円へ、経常利益200億円を230億円へそれぞれ増額した。

●大阪ソーダは医薬品関連の成長が業績を牽引

 基礎化学品から機能化学品、医薬品関連へと展開している大阪ソーダ <4046> が5月9日に発表した18年3月期の連結業績予想は、売上高1000億円(前期比6.9%増)、経常利益70億円(同7.1%増)を見込む。基礎化学品は、品質面、コスト面で競争力の強化を図るため、今後IoTなどの最新技術の導入を視野に効率的な生産体制の基礎構築に注力する。機能化学品は、エピクロルヒドリンゴム、ダップ樹脂、アリルエーテル類などの主力製品のシェア拡大に向け海外を中心とした営業体制の強化を図る一方、アクリルゴムおよび新規アリル樹脂をはじめとする新製品の上市への取り組みを加速する。ヘルスケア関連では、医薬原薬・中間体で、中圧還元反応や超低温反応などの特殊設備を活用した新たな受託案件の獲得に注力するとともに、凍結乾燥設備の増設により医薬品の高分子化への対応を強化する。また、医薬品精製材料では、東欧、中国に加えインド市場で新規顧客を開拓するとしている。

●オープンハウスは主力の戸建事業が堅調推移

 オープンハウス <3288> が5月15日に発表した17年9月期第2四半期累計決算は、売上高1483億6800万円(前年同期比26.6%増)、経常利益178億2900万円(同21.3%増)の好調な結果となった。主力の戸建事業および戸建事業に次ぐ売上規模となる収益不動産事業の業績が堅調に推移したことに加え、仲介事業、オープンハウス・アーキテクト、マンション事業についても前第2四半期連結累計期間の実績を上回るなど、総じて想定以上の進捗を示した。新築一戸建て住宅や土地の引き渡し件数が伸びたことが寄与し、新築マンション価格が依然高水準で戸建価格の優位性が高まっている。また、営業所を増加し販売力を強化した仲介事業の好調も収益を押し上げている。17年9月期の通期業績予想は、売上高3000億円(前期比21.4%増)、経常利益340億円(同16.6%増)を見込んでいる。

●サンマルクは喫茶、レストランの両事業とも順調拡大

 サンマルクホールディングス <3395> が5月15日に発表した18年3月期の連結業績予想は、売上高718億2800万円(前期比6.4%増)、経常利益84億4000万円(同5.3%増)を予想している。主力の出店業態を組み合わせ、最適な出店ペースを軌道に乗せていく一方、メニュー面の商品力強化、さらに人材の確保や教育研修の充実により既存店舗の営業力を高める施策を推進する。これにより、レストラン事業の売上高は387億200万円(前期比4.0%増)、営業利益47億5600万円(同11.3%増)を見込み、喫茶事業の売上高は331億2600万円(前期比9.3%増)、営業利益49億6900万円(同5.4%増)を想定している。

◆主な連続経常最高益更新予想の割安・好取組銘柄◆
           今期  信用
           増益率  倍率    株価   PER
ヤオコー <8279>    12.6  1.10    4665   16.9
物語コーポ <3097>   29.8  1.36    5840   17.1
エストラスト <3280>   4.6  1.56    689    6.4
大東建託 <1878>     2.8  0.09  1万7410   15.4
東京センチュ <8439>   3.4  0.48    4325   10.1

イオンモール <8905>   4.5  0.35    2151   16.6
プレサンス <3254>   15.6  1.31    1386    6.7
PALTAC <8283>   6.6  0.20    3840   15.7
4℃ホールデ <8008>   5.8  0.08    2678   12.3
大和ハウス <1925>    3.8  0.72    3605.0  11.4

マーベラス <7844>    3.3  0.79    1113   13.8
JCU <4975>      7.2  0.72    3930   12.7
大阪ソーダ <4046>    7.1  0.92    521   11.9
オープンH <3288>   16.6  0.58    3400    8.6
理研計器 <7734>    12.6  0.52    2113   13.6

SFOODS <2292>  10.7  0.47    3880   15.6
ウインP <3183>     6.2  1.60    1233   15.9
サンマルク <3395>    5.3  1.10    3360   15.9
ユアサ商 <8074>     2.5  0.65    3410    9.4
ニフコ <7988>      2.0  0.11    5890   14.4

※株価は12日終値(単位:倍、円、%)

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