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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):鹿島、ファナック、ローム

鹿島 <日足> 「株探」多機能チャートより
■光通信 <9435>  9,230円  +110 円 (+1.2%)  本日終値
 光通信<9435>が4日ぶり反発。野村証券が11日付で投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を9200円から1万円に引き上げたことが好材料視されている。固定費負担の重いSHOP事業での直営店売却を進めていることや、USEN<4842>の持ち分法適用を業績予想に織り込み、17年3月期の営業利益予想を420億円から437億円(会社予想420億円)へ、18年3月期を同456億円から466億円へ引き上げたことが要因としている。

■鹿島 <1812>  702円  +6 円 (+0.9%)  本日終値
 鹿島<1812>や大成建設<1801>が高い。11日に事業規模28.1兆円の経済対策の裏付けとなる16年度第2次補正予算が参議院で成立した。また、鹿島と大林組は前日の正午に業績の増額修正を発表したことが引き続き好感されている。鹿島は17年3月期の連結純利益を600億円から780億円(前期比7.8%増)に増額修正し最高益を更新、年間配当は従来予想より2円多い14円(前期比2円増)とすることを明らかにした。また、大林組は17年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結純利益を270億円から410億円(前年同期比47%増)に見直した。今後、鹿島や大林組に続く好業績発表の動きも見込まれるだけに、建設株には見直し買いが流入している。

■ファナック <6954>  19,070円  +95 円 (+0.5%)  本日終値
 ファナック<6954>が7日続伸し、1月以来の高値水準に上昇。11月の取引終了後、産業用ロボットの生産能力を増強すると発表しており、業績への寄与を期待した買いが入っている。現在、山梨県の本社工場で月間5000台のロボットを製造しているが、筑波工場(茨城県つくば市)の一部をロボットの製造に転用することで、月間6000台体制にするという。新設備の稼働は来年4月を予定しており、投資額は約8億円を見込んでいる。

■ローツェ <6323>  1,985円  -440 円 (-18.1%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 ローツェ<6323>が急反落。11日取引終了後、17年2月期の連結業績予想について、売上高を184億5300万円から207億1100万円(前期比3.9%増)へ、営業利益を28億3500万円から39億6600万円(同35.0%増)へ、純利益を18億5100万円から27億6100万円(同27.7%増)へ上方修正したが、下期に営業減益になるとの見通しから売られているようだ。上方修正は、韓国子会社におけるディスプレー製造装置の受注が増加したほか、主力のウエハ搬送機生産で、ベトナム生産子会社での稼働率向上と計画的な生産により利益確保に努めていることが寄与するという。

■デンカ <4061>  412円  -24 円 (-5.5%)  本日終値
 11日、デンカ <4061> が17年3月期の連結経常利益を従来予想の280億円→210億円に25.0%下方修正。従来の3.6%増益予想から一転して22.3%減益見通しとなったことが売り材料。セメントや特殊混和材などの内需製品に加え、中国鉄道向けの電子回路基板の販売が伸び悩むことが響く。想定以上の円高も収益押し下げ要因となる。

■ローム <6963>  5,360円  -240 円 (-4.3%)  本日終値
 ローム<6963>が反落。11日取引終了後、17年3月期の第2四半期累計連結業績予想の修正を発表し、売上高を1720億円から1710億円(前年同期比9.8%減)へ下方修正した一方、営業利益を76億円から140億円(同40.2%減)へ上方修正したが、材料出尽くし感から利益確定の売りに押されている。為替レートが想定より円高に推移したことで売上高は予想を下回って着地したが、設備投資の抑制やコストダウンに伴う固定費の削減効果が増益に寄与した。

■久光製薬 <4530>  5,250円  -230 円 (-4.2%)  本日終値
 11日、久光製薬 <4530> が決算を発表。17年2月期上期(3-8月)の連結経常利益が前年同期比14.1%減の125億円に減ったことが売り材料。国内医療用医薬品事業で薬価や診療報酬の改定により売上高が減少したことが響いた。研究開発費の増加に加え、為替差損の計上も利益を圧迫した。

■DOWA <5714>  721円  -29 円 (-3.9%)  本日終値
 DOWAホールディングス<5714>や住友金属鉱山<5713>、三菱マテリアル<5711>など非鉄株が安い。11日の原油先物相場が下落し、ロンドン金属取引所(LME)でも銅先物価格が値を下げたことなどが警戒されている。また、同日のニューヨーク株式市場で非鉄大手アルコアが発表した四半期決算が市場予想に届かなかったことから、同社株が急落。この日の東京市場では、同じくアルミ圧延事業を手掛けるUACJ<5741>も値を下げるなど、非鉄株には売りが先行している。

■日本ユニシス <8056>  1,218円  -48 円 (-3.8%)  本日終値
 日本ユニシス<8056>が続落。11日付でみずほ証券が投資判断「中立」継続、目標株価を1400円から1350円に引き下げた。恒常的な減少を続けてきたメインフレーム関連収益の下げ止まりや不採算案件の低減も進み業績に安定感が出てきたが、戦略的に拡大を狙う新サービスに高い成長を牽引するほどの勢いは未だないことを指摘。17年3月期は通期連結営業利益で会社側計画の140億円(前期125億2500万円)に対して従来予想の150億円から145億円へ、18年3月期は160億円から150億円へ引き下げている。

■トヨタ自動車 <7203>  5,957円  -58 円 (-1.0%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、富士重工業<7270>、ホンダ<7267>など自動車株に売りが先行。前日の米国株市場でNYダウが200ドル安と急反落したことで、リスク回避の売りを誘っているほか、外国為替市場でドルが売られ、足もと1ドル=103円台前半まで円高方向に振れていることから、輸出採算悪化に対する警戒感が再燃している。11月には自動車各社の決算発表を控えていることもあって、業績面を見極めたいとの思惑も、買いを手控えさせている。

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