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【特集】秋野充成氏【日米株価急落で秋相場に異変?】(2) <相場観特集>

秋野充成氏(いちよしアセットマネジメント 執行役員)

―迫る日米金融会合、市場はどう織り込む!―

 週明け12日の東京株式市場では日経平均株価が一時300円を超える下げとなった。ここまで、為替の円高懸念はくすぶってはいたものの、日銀のETF買いに対する期待感を背景に下値に対しては安心感もあった。ところが、好事魔多し。前週末に米国市場でNYダウが400ドル近い急落をみせたことから、にわかに東京市場もリスクオフの波にさらされる格好となっている。これは一時的な狼狽売りにとどまるのか、それとも波乱相場の入り口か。第一線で活躍する市場関係者の声をまとめた。

●「日銀はマイナス金利深掘りの可能性、日本株は上昇へ」

秋野充成氏(いちよしアセットマネジメント 執行役員)

 株・為替など金融市場は今月20~21日の日銀金融政策決定会合と米連邦公開市場委員会(FOMC)までは、積極的には動きにくいだろう。ただ、その後は株高・円安が進むとみている。

 米金融当局は、9月のFOMCでの利上げの可能性を市場に織り込ませようとしている。今後の展開次第では、実際の利上げもあり得る状況だろう。

 また、日銀の金融政策決定会合では、マイナス金利の深掘りが実施される可能性はありそうだ。現在のマイナス0.1%を同0.3%に拡大することが予想される。これは、債券の利回り曲線(イールドカーブ)の平たん(フラット)化の修正を目指すことが目的とされるだろう。マイナス金利の深掘りで短期金利を引き下げる一方、超長期金利はほぼ維持することでイールドカーブを立てることを図る。長短金利を逆方向に導く「ツイスト・オペ」を長期金利に手をつけずに実施するようなものだ。

 金融機関の収益減の大きな要因となってきたイールドカーブの平たん化の修正を図ることは、銀行株など金融セクターにはプラス要因に働くだろう。日銀の「総括的検証」も「現状の政策を肯定し強化する」という方向を打ち出したうえで、マイナス金利の深掘りが行われると思う。

 この政策を株式市場は好感する可能性がある。メガバンクなど銀行株を中心に今月下旬以降は上昇基調となり、今後1ヵ月程度では日経平均株価は1万8000円を目指す可能性があるとみている。また、FOMCの利上げを視野に為替も状況次第では1ドル=110円を視野に入れた円安もあり得ると思う。

(聞き手・岡里英幸)

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