市場ニュース

戻る
 

【市況】【↑】日経平均 大引け| 396円高と急反発、米雇用統計の予想上振れと円安を好感 (8月8日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  16462.29
高値  16652.04(15:00)
安値  16455.57(09:01)
大引け 16650.57(前日比 +396.12 、 +2.44% )

売買高  21億1748万株 (東証1部概算)
売買代金 2兆2593億円 (東証1部概算)

-----------------------------------------------------------------

■本日のポイント

 1.日経平均は急反発、ほぼ高値引け
 2.米国の7月雇用統計が市場予想上回りリスク選好
 3.米利上げ観測の高まりで足もと円安傾向に
 4.銀行、不動産など買われ全般地合い改善
 5.好決算発表銘柄への物色意欲は引き続き旺盛

■東京市場概況

 前週末の米国市場では、NYダウは191ドル高と大幅反発。7月の雇用統計が市場予想を大幅に上回ったことが好感された。

 週明けの東京市場は、前週末の欧米株高と円安を背景に広範囲に買いが優勢となった。市場予想を上回る米雇用統計がリスク選好ムードをもたらし、日経平均株価はこの日の高値圏で着地した。為替の円安基調も相場上昇を後押しした。

 前週末の欧米株は総じて上昇、米国市場ではナスダック指数とS&P500指数が史上最高値を更新。これを受けて、8日の東京市場は主力株をはじめ広範囲に買われる展開となった。注目された米雇用統計が事前の市場コンセンサスを大きく上回り、米経済の強さが確認されるとともに、米利上げ観測の高まりを背景に為替相場が円安に傾いたことも投資家心理を改善させている。日経平均は高く始まったあとも次第高の展開となり、結局400円近い上昇でほぼ高値引けとなった。銀行や保険、不動産などが上昇し、全体の地合いを良くした。個別には好決算を発表した銘柄への物色意欲が引き続き旺盛だった。

 個別では、トヨタ自動車<7203>が買われ、ファーストリテイリング<9983>も大幅高。三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクへの買いも目立った。好決算を評価しパイオニア<6773>が商いを伴い急伸、同様に東急建設<1720>、LIXILグループ<5938>なども値を飛ばした。竹内製作所<6432>、トプコン<7732>などの上げも目立つ。
 半面、抗がん剤「オプジーボ」の治験結果を受けて小野薬品工業<4528>がストップ安に売られたほか、業績見通しを嫌気されウェルネット<2428>も値幅制限いっぱいまで下落した。業績下方修正を嫌気されワコム<6727>も大幅安。ダブル・スコープ<6619>、クックパッド<2193>、ステラ ケミファ<4109>などの下げもきつい。

 日経平均への寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、ファナック <6954> 、ソフトバンク <9984> 、日東電 <6988> 、東エレク <8035> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約130円。

 一方、マイナス寄与の上位5銘柄はNTTデータ <9613> 、コムシスHD <1721> 、コナミ <9766> 、テルモ <4543> 、日産化 <4021> 。押し下げ効果は約16円。

 東証33業種のうち32業種が上昇し、下落は医薬品のみ。上昇率の大きかった上位5業種は(1)保険業、(2)銀行業、(3)不動産業、(4)海運業、(5)証券商品先物。一方、上昇率の小さかった5業種は(1)食料品、(2)サービス業、(3)情報・通信業、(4)電気・ガス業、(5)建設業。

■個別材料株

△東急建設 <1720>
 上期経常を一転63%増益・最高益に上方修正。
△Br.HD <1726>
 1→2の株式分割を実施。
△世紀東急工業 <1898>
 上期経常を一転22%増益に上方修正・最高益更新。
△高砂熱 <1969>
 4-6月期(1Q)経常は77%増益。
△六甲バタ <2266>
 今期経常を25%上方修正・7期ぶり最高益更新。
△セリア <2782> [JQ]
 7月既存店売上高は6%増。
△日合成 <4201>
 三菱化学などがTOBで完全子会社化。
△パイオニア <6773>
 4-6月期(1Q)経常は黒字浮上。
△コンコルディ <7186>
 1.54%を上限に自社株買い。
△島津 <7701>
 4-6月期(1Q)営業は24%増益。


▲カカクコム <2371>
 SMBC日興証が「弱気→中立」へ引き下げ
▲小野薬品 <4528>
 「オプジーボ」が幅広い肺がんに対する有効性示せず。
▲中村超硬 <6166> [東証M]
 今期経常を一転79%減益に下方修正。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)東京機 <6335> 、(2)パイオニア <6773> 、(3)日合成 <4201> 、(4)WDB <2475> 、(5)日本マイクロ <6871> 、(6)DOWA <5714> 、(7)レック <7874> 、(8)高砂熱 <1969> 、(9)新晃工 <6458> 、(10)東京TYFG <7173> 。

 値下がり率上位10傑は(1)ウェルネット <2428> 、(2)小野薬 <4528> 、(3)ワコム <6727> 、(4)ウィルG <6089> 、(5)ジャックス <8584> 、(6)双葉電 <6986> 、(7)博報堂DY <2433> 、(8)グロブライド <7990> 、(9)OBARAG <6877> 、(10)ムゲンE <3299> 。


【大引け】

 日経平均は前日比396.12円(2.44%)高の1万6650.57円。TOPIXは前日比25.63(2.00%)高の1305.53。出来高は概算で21億1748万株。値上がり銘柄数は1392、値下がり銘柄数は502となった。日経ジャスダック平均は2451.85円(3.94円高)。

[2016年8月8日]

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均