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【市況】来週の株式相場見通し=スピード調整で値固め、米経済指標に伴う円相場注視

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
 来週(4~8日)の東京株式市場は、今週の急ピッチな戻りの反動もあり、一時売り優勢に傾く場面は想定されるものの、総じて値固めの動きとなりそうだ。今週初からの5日続伸で、日経平均株価の上昇幅は合計730円に達している。短期間での急速な戻りに対して、スピード調整のムードが広がることも想定される。日経平均株価の想定レンジは、1万5300~1万6000円とする。

 市場関係者からは「来週は米国で重要経済指標の発表が目白押しで、その内容によって、外国為替市場の円相場がどう動くかがポイントになる。英国の欧州連合(EU)離脱によって、米利上げは大きく遠のいている。そのなかで、米景気の弱さが示されると、円高進行が再燃する可能性もある」との見方が出ていた。

 ただ、英国のEU離脱に伴う交渉は先送りとなる可能性が高まっており、心構えも含めて、さまざまな対応策を講じる時間的な余裕が出来てきたという意識が投資家を冷静にさせている面もあるようだ。

 日程面では、6月のマネタリーベース(4日)、5月の景気動向指数、日銀の黒田総裁が支店長会議で挨拶、6月の都心オフィス空室率(7日)、5月の国際収支、6月の景気ウォッチャー調査、5月の毎月勤労統計調査、7月のオプションSQ(8日)が焦点となる。

 海外では、米株式市場は独立記念日の祝日で休場(4日)、米5月の製造業受注(5日)、6月14・15日開催のFOMC議事録、米5月の貿易収支、米6月のISM非製造業景況指数(6日)、米6月のADP雇用統計(7日)、米6月の雇用統計(8日)が焦点となる。(冨田康夫)

出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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