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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~売り一巡後の底堅さが意識されやすい

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

1日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:売り一巡後の底堅さが意識されやすい
■外資系証券の注文動向:差し引き670万株の買い越し
■前場の注目材料:LINE、7月に東証上場へ


■ 売り一巡後の底堅さが意識されやすい

1日の日本株市場は、売り先行で始まり、その後は底堅さが意識されそうだ。連休明けの米国市場はまちまちの展開だった。予想を下回る経済指標を受けて下げに転じると、4月個人支出やPCEコア指数が概ね予想に一致し、利上げへの警戒感が強まった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比160円安の17070円となり、日経平均はこれにさや寄せする格好から利食い優勢の展開になろう。

安倍首相は、国会の会期末の1日、来年4月の消費税率の引き上げを再延期する方針を表明する。消費増税の延期によって税収が伸びず、財政健全化が進まない可能性から日本国債の格下げリスク等が警戒されてくる可能性はある。

ただし、国内勢の慎重な見方に対して、海外勢は前回延期した2014年11月以降の上昇局面の連想から、評価しているとの見方もされている。消費増税再延期と米利上げへの思惑から株高・円安傾向に振れやすく、売り一巡後の底堅さが意識されやすい。

物色としては相対的に出遅れている輸出関連や資源関連など。OPEC総会を控えていることから資源系は手掛けづらいとなると、自動車やハイテク辺りか。また、LINEが7月にも東京証券取引所に上場する見通しになったと報じられており、LINE関連には値幅取り狙いの資金が向かいやすい。


(株式部長・アナリスト 村瀬智一)


■外資系証券の注文動向:差し引き670万株の買い越し

朝の外資系証券5社経由の注文状況は、売り660万株、買い1330万株、差し引き670万株の買い越しとの観測。なお、直近5日分の注文動向は以下の通り。


5月25日(水):350万株の売り越し
5月26日(木):90万株の売り越し
5月27日(金):80万株の買い越し
5月30日(月):50万株の買い越し
5月31日(火):590万株の買い越し


■前場の注目材料

・首相、消費増税再延期も解散せず
・LINE、7月に東証上場へ
・首相、消費税率引き上げ再延期表明へ
・政府、クリーンエネ投資900億円に倍増
・新日鉄住金<5401>、ブラジルの製鉄事業、合弁相手と分割協議に入る方針
・日立<6501>、米国でスマートグリッド事業に参入
・ホンダ<7267>、16年内に都内にAIの研究拠点を新設


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・通常国会会期末
・08:50 1-3月法人企業統計・設備投資(前年比予想:+2.4%)


<海外>
・10:00 中・5月製造業PMI(予想:50.0、4月:50.1)
・10:00 中・5月非製造業PMI(4月:53.5)
・10:30 豪・1-3月期GDP(前年比予想:+2.8%、10-12月期:+3.0%)
・10:45 中・5月財新製造業PMI(予想:49.2、4月:49.4)

《WA》

 提供:フィスコ

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