市場ニュース

戻る
 

【材料】UTグループ---2016年3月期は6期連続の増収増益で着地、2017年3月期も増収増益を見込む

UT <日足> 「株探」多機能チャートより

UTグループ<2146>は5月12日に2016年3月期決算を発表。売上高が前の期比20.8%増の440.50億円、営業利益が同10.3%増の24.62億円、経常利益が同12.3%増の24.21億円、当期純利益が同28.2%増の14.97億円と6期連続の増収増益で着地した。直近の会社計画に対しても、売上高で40.50億円、営業利益で0.62億円、経常利益で1.81億円、当期純利益で1.77億円それぞれ上ぶれた。なお、総還元性向50.0%以上という方針のもと、自社株の取得を発表。引き続き配当金はゼロだが、当期純利益の50.1%にあたる総額7.50億円の自己株取得を実施し、取得した自己株は消却する予定である。

人手不足を背景に主力とする製造派遣事業およびエンジニア派遣事業のニーズが強く、既存顧客からの追加受注や新規顧客からの発注が増加。契約単価も上昇したことから売上高が大きく伸びた。利益面については、新年度配属の需要が高かったことから前倒し採用を行ったため、売上高の伸び率よりも利益の伸び率が小さくなった。2016年3月末の取引先工場数は456工場と2015年3月末と比べ18工場増加。技術社員数も1万926名と同1627名増加した。

同時に2017年3月期の業積見通しを発表。2017年3月期は売上高が前期比8.6%増の478.40億円、営業利益が同2.8%増の25.30億円、経常利益が同0.4%増の24.30億円、当期純利益が同8.2%増の16.20億円と7期連続の増収増益を見込む。採用の強化や従業員の教育支援などの費用増があるが、人手不足や労働法制の改正を背景に製造派遣事業、エンジニア派遣事業ともに順調に伸びる見通し。熊本地震による顧客企業の生産停止の影響については厳しい予想がされているが、生産のリカバリー需要を取り込む事による挽回を見込んでいる。なお、積極的なM&Aを推進するため、2017年3月期の総還元性向の方針を30%以上に変更した。

《TN》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均