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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):ベネッセHD、そーせい、キリンHD、新日鉄住金

ベネッセHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■ベネッセHD <9783>  2,526円  +104 円 (+4.3%)  本日終値
 ベネッセホールディングス<9783>が大幅反発。みずほ証券では、業績モメンタムが底割れし、17年3月期中に業績回復の兆候をつかむのは困難と指摘。株式市場の一部に中期展開への悲観的な見方が台頭しているのは止むを得ず、株式市場では新経営陣による変化の可能性をほとんど思料していないと解説。それでも、小林氏がベネッセコーポレーションの社長になることを評価して、今後2年程度で結果を出せるかに注目。レーティング「中立」を継続、目標株価を3100円から2500円に引き下げている。

■日立化成 <4217>  2,032円  +76 円 (+3.9%)  本日終値
 日立化成<4217>が続伸。ドイツ証券が同社についてリポートをリリース。アナリストは、15年3月期に行った人員削減効果が一巡した後、同社は成長ドライバー不足に直面していたものの、足もとで最終需要環境が最悪期を脱しつつあり、下期に向けてダイボンディング材料やアニソルム(異方導電フィルム)など、IT関連商品の回復が期待されると指摘。また、同社のリチウムイオン電池(LiB)負極材料は、テスラの電気自動車(EV)急拡大の恩恵を受ける可能性が高いと解説している。同証券では、成長性の兆しが見えてきたことにより、割安なバリュエーションが見直されるていくとみて、レーティングを「ホールド」から「バイ」に格上げし、目標株価を2000円から2400円へ引き上げている。

■そーせいグループ <4565>  22,350円  +820 円 (+3.8%)  本日終値
 そーせいグループ<4565>が急反発。前日は17年3月期業績予想の黒字転換見通しを受けて、目先材料出尽くし感から急落したが、きょうはリバウンド狙いの買いが優勢となっている。同社が前日取引終了後に、FLAME試験の結果、「ウルティブロ ブリーズヘラー」が「サルメテロール/フルチカゾン」に対し、慢性閉塞性肺疾患(COPD)における増悪の抑制効果で優越性を示したと発表したことが株価反転の引き金となっている。

■東燃ゼネラル石油 <5012>  987円  +34 円 (+3.6%)  本日終値
 東燃ゼネラル石油<5012>が実に6営業日ぶりに反発。米ゴールドマン・サックスが原油価格の見通しを引き上げたことなどが好感され、現地16日の米原油先物相場でWTI(ウエスト・テキサ ス・インターミディエート)の期近6月物が上昇し、約半年ぶりの高値水準となった。これを受け、今日の東京市場では同社株など石油元売り株が軒並み高となっている。大和証券では同社に対するリポートをリリース。アナリストは、同社の16年12月期会社計画に基づく配当利回り3.9%は、過去1年程度の水準と比べて割安感が見出せようと指摘。また、経営統合予定のJXホールディングス<5020>の株価に対し、東燃ゼネラル石油の株価は15年11月の統合計画報道以降で約16%アンダーパフォームしており、16年8月に予定される統合比率公表に向けた裁定の思惑が株価上昇に繋がる点にも留意したいと解説。投資判断を「3」(中立)から「2」(アウトパフォーム)へ格上げし、目標株価は1030円を継続している。

■キリンホールディングス <2503>  1,852.5円  +62.5 円 (+3.5%)  本日終値
 キリンホールディングス<2503>が反発。みずほ証券では、経営主導の改善は続く見込みで、市場の信頼回復過程でバリュエーションに評価余地があると指摘。低収益事業の改革が遅れてきたことがバリュエーションのディスカウント要因となってきたものの、経営の変化で見直しが進むとみて、16年12月期営業利益予想を1290億円から1360億円(会社計画は1250億円、市場コンセンサスは1313億4300万円)に引き上げ。レーティングを「中立」から「買い」に、目標株価を1550円から2420円に引き上げている。

■新日鐵住金 <5401>  2,271.5円  +72.5 円 (+3.3%)  本日終値
 新日鉄住金<5401>が続伸。16日の取引終了後、保有している韓国ポスコ株の一部150万株(保有株の34.1%に相当)を売却すると発表しており、現在取り組んでいる資産圧縮による財務体質改善に寄与すると見た買いが入っている。両社は2000年8月に締結した戦略的提携などにより株式を相互に保有しており、今回売却するのは保有する439万4712株の34.1%に相当する。これにより、売却後の出資比率は3.32%に低下する。なお、ポスコが保有する新日鉄住金株の売却については現時点では未定という。また、戦略的提携関係は従来通りとしている。

■日本光電 <6849>  3,175円  +100 円 (+3.3%)  本日終値
 日本光電工業<6849>が実に8営業日続伸。11日につけた年初来高値3160円を更新している。野村証券では、会社が掲げた高い17年3月期売上高目標には達しないと予想するものの、ミックス改善による利益率改善を織り込み、営業利益は会社予想並みの着地を予想するとのリポートをリリース。豊富な新製品パイプラインは中長期的に海外成長が続くことを示唆しているとの見解を示している。レーティングは「バイ」を継続し、目標株価は3500円から3700円へ引き上げている。

■国際石油開発帝石 <1605>  838.3円  +25.7 円 (+3.2%)  本日終値
 国際石油開発帝石<1605>や石油資源開発<1662>など石油関連株が高い。16日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサ ス・インターミディエート)の期近6月物が前週末比1.51ドル高の1バレル47.72ドルに上昇。一時、47.98ドルまで買われ15年11月上旬以来、約半年ぶりの高値圏に値を上げた。米ゴールドマン・サックスが原油市場に対し「予想していたより早期に需給バランスが供給不足に転じた」と指摘し、原油価格の見通しを引き上げたことなどが買い材料視された。

■カシオ計算機 <6952>  1,720円  +52 円 (+3.1%)  本日終値
 カシオ計算機<6952>が続伸。現在は今日の高値圏で推移している。TIWでは、前期業績はシステムの赤字が残りコンシューマも下振れるなど物足りなさは残るものの、主力の時計は好調な販売と高収益性を維持していると指摘。スマートウォッチなど新事業に期待したいとしながらも、訪日外国人客の購買需要に変調の兆しがあるとの見方で、指標面で割安でも当面好材料に乏しく、株価上昇は見込みづらいと解説。レーティング「2」を継続している。

■テルモ <4543>  4,380円  +130 円 (+3.1%)  本日終値
 テルモ<4543>が反発。医療器具大手で心血管カテーテルに強みを有する。17年3月期は為替の円高デメリットを背景に減収減益を計画しているがやや保守的。次世代カテーテルなど成長期待の商品を抱え、中期成長力に対する期待は大きい。再生医療分野での展開も注目され、世界初となる心不全治療用の再生医療製品「ハートシート」に関連して、今年3月にはセルシード<7776>と細胞培養器材に関する取引基本契約を締結している。

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