【通貨】今日の為替市場ポイント:ドル・円は主に106円台で推移か、東京株安を警戒してリスク回避の円買い継続の可能性
ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより
4月29日のドル・円相場は、東京市場では108円20銭から106円91銭まで下落。欧米市場でドルは一時106円28銭まで続落し、106円34銭で取引を終えた。
本日5月2日のドル・円は、106円台で推移か。米財務省が公表した外国為替報告書には日本など5カ国の為替政策を監視することが記されており、円高進行でも円売り介入を行うことは難しくなった。日経平均が大幅安となった場合、リスク回避的な円買い・米ドル売りは継続する可能性がある。
米財務省は4月29日、日本、中国、韓国、台湾、独の5カ国の経済動向と外国為替政策を注意深く監視すると発表した。米財務省が公表した外国為替報告書では、対米貿易と経常黒字について中国、日本、独、韓国は基準を上回っていると指摘した。該当する国や地域の経済動向と外国為替政策を注意深く監視することは、米議会で不公平な外国為替慣行への対処に関する条項を盛り込んだ法律が今年成立したことに伴う措置であるとみられている。
麻生財務相は記者団に対して「必要に応じて対応する」と述べており、極めて投機的な動きに対処するために円売り介入を実行する可能性があることを示唆した。市場関係者の間では、「1ドル=105円程度で円売り介入が実施される可能性はなくなった」との見方が広がっているが、「米主要経済指標が改善すれば、投機的なドル売り・円買いは急速に縮小する」との声も聞かれている。
《WA》
提供:フィスコ