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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):小野薬、村田製、いちごHD、トヨタ

小野薬 <日足> 「株探」多機能チャートより
■小野薬品工業 <4528>  5,383円  +247 円 (+4.8%)  本日終値
 小野薬品工業<4528>が急騰。11日の取引終了後、抗がん剤「オプジーボ点滴静注20mg・100mg」の売上高実績と予想を発表。16年3月期の売上高は212億円となった。同薬の期初予想の売上高は効能・効果が悪性黒色腫のみで35億円としていたが、「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」に対する効能・効果が追加承認されたことをなど踏まえ、結局212億円となった。17年3月期の「オプジーボ」の売上高は前期比5.9倍の1260億円と大幅な拡大を見込んでいる。この売り上げ予想の発表を経て、野村証券は11日、同社株の目標株価を5200円から6700円に引き上げている。同証券では、会社予想には腎細胞がんの適応拡大が含まれていないほか、競合薬の影響などを保守的にみているとし、今期売上高は1404億円を予想。同社の業績は連結営業利益が16年3月期は274億2400万円(会社予想240億円)に対し17年3月期は979億円に急拡大すると予想している。

■村田製作所 <6981>  13,305円  +605 円 (+4.8%)  本日終値
 村田製作所<6981>、アルプス電気<6770>、TDK<6762>など電子部品メーカーが切り返しに転じている。為替の円高進行に加え、スマートフォン向け部品需要の減速などを背景に株価は年明け以降調整局面にあった。しかし直近は国内大手証券が出荷は2月を底に3月から回復したと指摘し、4月以降は米アップルのiPhone向けの出荷調整が終わる部品から、もう一段の出荷増が期待できるとの見方を示していることで、足もと買い戻す動きが表面化している。

■いちごHD <2337>  490円  +22 円 (+4.7%)  本日終値
 いちごグループホールディングス<2337>が続伸。同社は不動産流動化分野の主要プレーヤーの1社。タカラレーベン<8897>のインフラファンド第1号が上場承認されたことから、メガソーラー事業を手掛ける同社もインフラファンド関連株として注目されている。また、マイナス金利政策のもと、高利回りのREITへの人気が高まっており、REITの受託資産残高(AUM)の増加に伴う不動産売却とフィー収入の拡大も見込まれている。

■静岡銀行 <8355>  785円  +35 円 (+4.7%)  本日終値
 静岡銀行<8355>が大幅反発。SMBC日興証券はリポートで、同行がマネックスグループ<8698>株を買い増したことで、減損ラインは約283円に低下と推計。16年3月期は減損回避で上振れも、17年3月期の減損リスクを意識する必要があると指摘。減損発生時の穴埋めは容易ではないとみて、17年3月期は純利益で3割減益と予想している。投資評価は「2」(中立)、目標株価は800円を継続している。

■ベルク <9974>  4,415円  +190 円 (+4.5%)  本日終値
 ベルク<9974>が急反発。11日引け後、17年2月期の連結業績予想を発表した。営業収益は前期比3.3%増の1869億8600万円、純利益は同10.2%増の57億7800億円との見通しを示し、好感されているようだ。購買頻度の高い商品群の価格強化を一層推進するとともに、自社開発商品や直輸入商品の取扱い等を推進し、商品力強化及び売場の活性化を図る方針。今期の配当予想は56円(中間期、期末それぞれ28円)で、前期の51円と比べ5円の増配となり、積極的な株主還元の姿勢を評価した買いも株価上昇を後押ししている。

■ハーモニック <6324>  3,000円  +127 円 (+4.4%)  本日終値
 11日、ハーモニック <6324> [JQ]が16年1-3月期(第4四半期)の受注高が前年同期比0.6%増の69.2億円と、四半期ベースの最高額を達成したと発表したことが買い材料視された。用途別では、モーターメーカー向けギアヘッド、金属工作機械、石油掘削装置向けが減少したものの、産業ロボット向けが増加した。また、同時に発表した1-3月期の売上高は前年同期比8.6%増の63.6億円に伸び、16年3月期の累計売上高は前期比3.1%の237億円となった。

■夢真ホールディングス <2362>  615円  +25 円 (+4.2%)  本日終値
 夢真ホールディングス<2362>が大幅高。建築技術者派遣を手掛ける同社は、現場の技術者不足が目立つ建設業界向け需要を取り込んでいる。同社がきょう前場取引終了後に発表した16年1~3月期の建築技術者派遣事業の売上高は、前年同期比18.8%増と引き続き高水準の伸びを示した。20四半期連続で2ケタ増収を確保しており、これが株価を後押ししている。今後は補正予算編成などで公共投資需要が再び高まることが予想され、先高期待が強い。

■コマツ <6301>  1,900.5円  +76.5 円 (+4.2%)  本日終値
 クレディ・スイス証券の機械セクターのリポートでは、ここにきてコマツ<6301>に対する問い合わせが増加してきた印象と指摘。先行して業績悪化と株価下落が進んだ反面、株価が1700円水準で下げ止まる傾向が強いことなどが主因とみて、銘柄選好順位に変更はないものの、基本的には様子見スタンス、セクター判断「マーケットウエイト」を継続。個別銘柄では、ダイキン工業<6367>をベースとしたディフェンシブ・グロース銘柄をコアに、円高恩恵銘柄とも言えるマキタ<6586>、売られ過ぎのクボタ<6326>をピックアップしている。

■トヨタ自動車 <7203>  5,485円  +207 円 (+3.9%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>、日産自動車<7201>、ホンダ<7267>など自動車株が軒並み高。外国為替市場では1ドル=107円台で推移するなどドル安円高基調にあることから、輸出採算の悪化による17年3月期業績への影響が懸念され、株価はここ下値を模索する展開にあった。足もとはドルが買い戻され、1ドル=108円台に押し戻されていることで株価も値ごろ感からの押し目買いが優勢となっている。

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