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【材料】本日の注目個別銘柄:ファストリ 、ビックカメラ、乃村工藝社など

日産化 <日足> 「株探」多機能チャートより

<4021> 日産化学 2722 -76
軟調。野村證券では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げしている。目標株価も3100円から2780円に引き下げ。機能性材料事業や農業化学品事業は堅調に推移しているが、高成長は織り込まれたと判断しているもよう。一段の株価上昇には、光配向膜のTV 領域での拡大、動物薬原体「フルララネル」の成長期待の高まりなどが必要としている。

<6141> DMG森精機 1157 +152
上昇率トップ。DMG 森精機AG 株を追加取得し、株式保有比率を60.67%から76.03%へ引き上げたことを前日に発表している。保有株式比率が75%を上回ることで、機動的な資本政策が実現可能となるほか、AG との一体運営の強化も期待できる状況となっている。クレディ・スイス証券(CS)では、外部環境が不透明感を強める中で、ポジティブな内容と指摘している。少数持分利益の減少に伴う業績上振れなども想定される形に。

<4202> ダイセル 1338 -96
急落。ホンダが「ライフ」など計14 万2679 台のリコールを届け出たと報じられている。同社製のインフレーターを搭載したエアバッグが衝突時に展開しない不具合があったため。同社にとっては、代替需要への期待感などが低下する状況にもなっているようだ。なお、シティグループ証券では、対象製品の型式は現在製造していない古いものと推定されるほか、伝火薬も現在は内製品に切り替わっていることで、事業や業績などへの影響は限定的と指摘している。

<3048> ビックカメラ 1063 +90
買い優勢。前日に上半期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は従来予想の91億円から117億円、前年同期比41%増益の水準にまで増額している。売上高は下振れも、粗利益率の改善や販管費のコントロールなどが奏効する形に。市場予想も20億円程度上振れたとみられる。SMBC日興証券では、粗利益率の改善余地は大きいとして、引き続きトップピック推奨としている。

<9983> ファストリ 26610 -3880
大幅安。前日に上半期の決算を発表、ネガティブサプライズにつながる形となっている。上半期営業利益は993億円で前年同期比34%減益、5期振りの減益となった。市場コンセンサスは200億円程度下回ったとみられる。四半期ベースでは、9-11月期の17%減益に対して、12-2月期は60%減益と落ち込んでいる。通期営業利益は1800億円から1200億円に下方修正、こちらも200億円以上市場予想を下回る格好に。モルガン・スタンレーMUFG証券では投資判断を「イコールウェイト」に格下げしている。

<9716> 乃村工藝社 1735 +108
買い優勢。前日に前2月期の決算を発表している。営業利益は60.3億円で前期比15.8%増益となり、第3四半期決算時に上方修正した従来予想の59億円を上振れる着地となっている。第3四半期累計では前年同期比4.1%減益であったため、第4四半期の収益回復をストレートに評価する格好のようだ。また、今2月期も増収増益見通しとしていることも、安心感を誘う形に。

<4186> 東京応化 2831 +174
大幅続伸。シティグループ証券では、サムスン電子の最先端DRAM量産は、同社にとって強力な追い風になるとしている。微細化進展によるマルチパターニングの増加が、ArF レジスト需要の大幅な拡大につながるとみられ、サムスンのメモリ向けで高シェアを有する同社には恩恵とみているようだ。

<2809> キユーピー 2844 +53
しっかり。UBS証券では投資判断を「ニュートラル」から「バイ」に格上げ、目標株価を3300円としている。デフレリスクが小さいこと、円高コスト安のメリットが享受できること、中期営業利益成長率の高まり、相対的な割安感などを評価材料視しているもようだ。不透明な相場環境下のなかで、最もディフェンシブ性の強い銘柄の一角とも位置づけているようだ。
《XH》

 提供:フィスコ

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