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【経済】HSBCがペーパー会社2300社の設立に関与=「パナマ文書」


パナマの法律事務所から機密の金融取引文書、いわゆる「パナマ文書」が流出したことで、金融大手グループのHSBC(5/HK)が約2300社に上るペーパーカンパニーの設立に関与していたことが分かった。国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が文書を調査した結果、明らかになったもの。HSBCやUBS、クレディ・スイスを含む約500行が同法律事務所に対し、顧客の資産隠しなどを目的としたペーパーカンパニーの設立を求めたとされる。複数メディアが5日伝えた。
ICIJの調査結果によると、HSBCなどは顧客の政治家や富豪のために、資産隠し、租税回避などを目的として、ペーパーカンパニーを設立することを支援。パナマの同法律事務所は、計1万5600社に上るペーパーカンパニーの設立に関与したという。
現時点で違法な取引などは確認されていないが、HSBCを含む金融機関は今後、欧米当局から脱税や資金洗浄(マネーロンダリング)に関する調査を受ける可能性がある。また、脱税などを支援していたとして、倫理面での非難の声が高まりそうだ。
HSBCは英系の大手金融グループ。香港の有力銀行、恒生銀行も1965年以来傘下に置く。グローバル展開が最大の特徴。発祥の地である香港のほか、世界71カ国・地域の約6000拠点で顧客4700万件を擁する。従業員は26万4000人(15年末)。

【亜州IR】

《ZN》

 提供:フィスコ

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