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【通貨】欧米為替見通し:ドル・円の下値は限定的か、値ごろ感から買戻しも


今日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い展開となりそうだ。不安定な中国市場や原油価格の安値圏推移と懸念材料は残り、リスク回避の動きからドル売り・円買いに振れやすい地合いだが、117円前半では値ごろ感から買戻しの需要が多いようだ。このため、今日発表される経済指標が低調となっても、大幅安は想定しにくい。

足元では、上海総合指数が節目の3000ポイントを割り込むなど不安定な値動きとなっていることから中国経済の減速懸念は根強い。また、米原油先物ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は30ドル前後の安値圏推移が続いているため、警戒感からドル売り・円買い振れやすい。

しかし、ドル・円は今週に入って週明けに一時116円台まで下落したものの、その後は下落局面となっても117円30銭付近で下げ渋るケースが何度かみられた。市場では「117円前半の下値の堅さを確認し、ドル買いを進める投資家はいる」(邦銀関係者)、「下値では買戻し需要が強い」(外為ディーラー)といった声が聞かれ、今日の欧米市場でも下値の堅い値動きとなりそうだ。

今晩発表の12月小売売上高(22時半)、生産者物価指数(同)、設備稼働率(23時15分)は前月比下振れが予想されている。しかし、下値の堅さが意識されているため、経済指標は低調でも下げは限定的と予想する。週明け18日はキング牧師誕生日で米株式市場は休場になるため、取引自体が少ないだろう。

【今日の欧米市場の予定】

・19:00 ユーロ圏・1月貿易収支(予想:+230億ユーロ、12月:+241億ユーロ)
・22:30 米・12月小売売上高(前月比予想:-0.1%、11月:+0.2%)
・22:30 米・12月生産者物価指数(前月比予想:-0.2%、11月:+0.3%)
・22:30 米・1月NY連銀製造業景気指数(予想:-4.00、12月:-4.59)
・23:00 ダドリーNY連銀総裁講演(経済情勢と金融政策)
・23:15 米・12月鉱工業生産(前月比予想:-0.2%、11月:-0.6%)
・23:15 米・12月設備稼働率(予想:76.8%、11月:77.0%)
・24:00 米・1月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:92.9、12月:92.6)
・24:00 米・11月企業在庫(前月比予想:-0.1%、10月:0.0%)
・01:10 ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁あいさつ
・03:00 カプラン米ダラス連銀総裁が討論会参加
・EU財務相理事会
・ユーロ圏財務相会合

《SY》

 提供:フィスコ

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