市場ニュース

戻る
 

【経済】NYの視点:今週はFOMC議事録と米12月雇用統計で2016年の利上げペースを探る


◎今週のポイント

新年度最初の週は、米国労働省が発表する12月雇用統計のほか、米連邦準備制度理事会(FRB)が公表する9年半ぶりの利上げを決定した15-16日開催分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録の内容で、2016年度の利上げペースを更に探ることになる。また、国際通貨基金(IMF)のラガルドIMF専務理事が2016年度の世界経済に悲観的な見通しを示したが、中国の製造業指標などにも注目が集まる。

米FRB高官らは利上げ後もドルの水準は現行水準から大幅に変化する可能性は少ないと見ているようだ。外為市場の現行水準は、2016年度3月と9月、2回の米国の利上げ、1回の英国中央銀行の利上げ(9月以降)、日本銀行(日銀)の追加緩和を織り込んでいる。黒田日銀総裁は現政策で物価目標達成するとの見方を維持しているものの、安倍首相の側近、菅官房長官は追加緩和の余地があると見ている。ブルームバーグ社の調査によると、回答した24人のアナリストのうち10人が2016年に追加緩和に踏み切ると見ている。一方、大半の14人は日銀が追加緩和を回避すると見ており、アナリストと市場の見解にかい離が見られる。2016年度、各国中央銀行の金融政策がすでに外為市場が織り込んでいる見通しからずれた場合、それに応じて外為水準も変わっていくことになる。

●米国
3日:ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁(2016年FOMC投票権なし)が均衡実質金利に関して講演、メスター・クリーブランド連銀総裁(2016年FOMC投票権有)が講演
4日:12月ISM製造業景況指数:予想49.0、11月48.6、メスター・クリーブランド連銀総裁(2016年FOMC投票権有)はマクロ・プルーデンスの政策実施に関して講演
6日:、米FOMC(12月15-16日)議事録公表、12月ADP雇用統計:予想前月比+19.8万人、11月+21.7万人、11月貿易収支(予想-440億ドル、10月-438.9億ドル)、12月ISM非製造業景況指数(予想56.0、11月55.9)
7日:ラッカー米リッチモンド地区連銀総裁(2016年FOMC投票権なし)、経済の見通しに関する講演、エバンス・シカゴ連銀総裁(2016年FOMC投票権なし)経済、金融政策に関する講演
8日:12月雇用統計:予想失業率5.0%、11月5.0%、非農業部門雇用者数:予想前月比+20万人、11月+21.1万人、ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁、見通しに関して講演、ラッカー米リッチモンド地区連銀総裁が講演

●欧州
ユーロ圏
4日:12月:マークイット製造業PMI:予想53.1、11月53.1
5日:12月コアCPI:予想前年比+1.0%、11月+0.9%
6日:11月PPI:予想前年比-3.2%、10月-3.1%
7日:11月失業率:予想10.7%、10月10.7%、11月小売売上高:予想前月比+0.2%、
10月-0.1%

●中国
3日:12月CaixinPMI製造業:予想49.0、11月48.6
5日:12月CaixinPMIサービス:11月51.2、PMIコンポジット:11月50.5
7日:12月輸出(11月前年比-6.8%)、輸入(-8.7%)
8日:12月消費者物価指数:予想前年比+1.5%、11月+1.5%

●地政学的リスク
ウクライナ紛争
ガザ紛争
イラク、イスラム過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」
シリア
イエメン

《NO》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均