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【市況】<動意株・22日>(大引け)=大成建、HIS、ウェルネットなど

 大成建設<1801>=商い伴い続伸。この日午前に開かれた新国立競技場の再検討のための関係閣僚会議(議長・遠藤利明五輪相)で、同競技場の建設計画について、建築家の隈研吾氏と大成建が提出した「A案」に決定したことが好感されている。A案は、日本の伝統建築に用いられる「垂木」を想起させるひさしが特徴で、総工費は約1490億円。19年11月の完成を目指しているという。

 エイチ・アイ・エス<9603>=大幅続伸で4000円大台を回復。同社は21日、韓国の電子商取引運営会社大手のインターパークと提携し新会社を設立すると発表、これを好感する買いが流入している。インターパーク社との連携で、訪日韓国人旅行者向けに日本国内の旅行商品仕入れや、パッケージツアーの企画・手配などを手掛ける。政府の訪日プロモーション強化の動きを追い風にインバウンド関連として、改めて物色人気が再燃している。

 ウェルネット<2428>=大幅高。同社は電子決済を手掛けており、リアルタイムで購入代金を手数料なしで決済できる「マルチペイメントサービス」の展開力を評価する動きが強い。同サービスは日本航空など航空会社をはじめ、Yahoo!JAPAN、楽天オークション、Googleなどの通販会社で導入されており、金融とITの融合であるフィンテック分野でもカギを握る企業との認識が進んでいる。直近では「ヤフオク!」が「マルチペイメントサービス」を導入し、同社株への注目度が増した格好だ。

 シグマクシス<6088>=一時ストップ高。この日、自律学習型のIT運用管理自動化ソリューションを提供する米アイピー・ソフト社(ニューヨーク州)との間で、アイピー・ソフト製品の日本市場への展開における協業を開始すると発表しており、業績への寄与を期待した買いが入っている。アイピー・ソフトが提供する自律学習型IT運用管理自動化ソリューション「IPcenter」は、人工知能(エキスパートシステム)を使って、ITマネジメント業務を統合的に管理し、業務効率および運営品質を向上させるというもの。

 ネクスト<2120>=大幅高。同社は不動産情報サイトを展開するが、不動産市況の回復を背景に物件掲載数が増勢で手数料収入が拡大一途にある。21日取引終了後に発表した11月度の月次売上収益は、前年同月比52.9%増と大幅な伸びを確保した。これが株価を強く刺激したかたちだ。主力の国内不動産情報サービス事業が17.9%、同じく売り上げ貢献度の高い賃貸・不動産売買が21.7%増と好調で全体を押し上げている。

 ヒト・コミュニケーションズ<3654>=反発。同社は量販店での販促支援などを手掛け、特にスマートフォン向けなどの人材需要のひっ迫を背景に業績面でフォローの風が強い。求人情報大手のリクルートジョブスが21日発表した11月の3大都市圏のアルバイトの募集時平均時給は6カ月連続で過去最高を記録、特にスマートフォンの販売代理店などの求人需要が高水準だ。さらに、訪日外国人の増勢が続きインバウンド需要に対応した業種でも求人需要は高い。同社はM&Aで旅行業人材派遣にも展開し、訪日外客急増を背景としたインバウンド需要の取り込みも収益に反映させている。

※未確認情報が含まれる場合があります。株式の売買は自己責任に基づいて、ご自身でご判断ください。


出所:株式経済新聞(株式会社みんかぶ)

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