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【市況】来週の相場で注目すべき3つのポイント:Xマス、NISA枠使い切り、JPX400連動


 

■株式相場見通し

予想レンジ:上限19200-下限18600円

来週は市場参加者が限られるなか、こう着感の強い相場展開となりそうだ。先週末の波乱展開により、需給不安なども高まりやすい面はあるだろうが、日銀会合での補完措置導入に対して見解が割れるなかでの動きであり、その後の急落に対しては、失望というよりは需給の極端な傾きによる反動であろう。

また、18日の米国市場では、引き続き原油先物価格の下げが嫌気され、NYダウは367ドル安となり、ナスダックは3日ぶり5000pt割れ、S&P500は2000pt割れ寸前まで下げている。週初はこの影響を受けることになろうが、米国の下げの一因としては、日銀会合を受けた日本株市場の下落も当然影響している。そのため、米国の下げに対しては、織り込まれている面もあると考えられる。今回の補完措置導入については一定の評価もされるため、仕切り直しのスタンスとなろう。

とはいえ、今週は祝日を挟むほか、海外勢はクリスマス休暇が本格化するため市場参加者は限られる。米国ではFOMCが通過し、先週末には先物取引や株価指数オプション取引のSQが重なるクアドルプル・ウィッチングが通過していることもあり、参加者は相当減少するであろう。

そのため、物色については個人主体の材料株や中小型株が中心になるだろう。また、IPOが本格化しているが、参加者が限られているため、初値後の急伸を狙った短期的な売買も多いだろう。日替わり的に資金が循環しやすく、マネーゲーム的に動きやすい。そのほか、NISA(少額投資非課税制度)枠を使い切る動きなども意識されやすく、高配当銘柄等へは決算期に関わらずに資金が向かいやすい。とりわけ日本郵政<6178>は、TOPIXのリバランスが控えていることもあり、NISA資金を誘い込みやすいだろう。

また、日銀の補完的措置導入では、新たなETF買入れ枠の設定として、「設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業」の株式を対象とするETFを買い入れるとしている。JPX400に連動するETFを対象としており、構成銘柄や高ROE銘柄などが注目されよう。


■為替市場見通し

来週のドル・円は、欧米投資家の多くはクリスマス休暇に入ることから、外為市場は薄商いとなる見込み。日米の主要経済指標内容を点検し、経済の現状を確認する展開となりそうだ。2016年以降の米利上げペースに懸念が生じれば、ドル売りがやや強まる可能性がある。

ただし、日本経済の減速懸念が高まれば日本銀行による追加金融緩和への思惑が再浮上し、円売りが優勢となる展開もあり得る。経済市場では、米7-9月期実質国内総生産(GDP)確定値(22日)や11月全国消費者物価指数(CPI)(25日)などが手掛かりとなりそうだ。



■来週の注目スケジュール

12月21日(月):全国スーパー売上高、パソコン出荷、コンビニ売上高など
12月22日(火):中景気先行指数、米7-9月GDP確定値、米中古住宅販売件数など
12月23日(水):英7-9月GDP確定値、米個人消費支出、米新築住宅販売件数など
12月24日(木):日銀総裁講演、米消費者信頼感指数など
12月25日(金):消費者物価コア指数、住宅着工件数、電子部品グローバル出荷など

《TM》

 提供:フィスコ

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